【No.5】R1100RT(2000)
- 年式/2000
- 走行距離/48,000km
- BMW歴/4年
- 乗り継いだバイク数/15台
愛車の気に入っているところ
体感的なものですが、R1200RTよりもトルクが太いというか、粘り強い押し出しの強さがとても心地良く、軽快さという点ではR1200RTには敵いませんが、どっしり感があり、操作性に手ごたえがあります。スタイリング全体から放たれる非常に落ち着いた上品な雰囲気も気に入って、R1100RTに乗り換えました。
ハンドル幅はR1200RTよりも狭まっていますが、ロングツーリングではR1100RTのほうが疲れません。シート形状やクッション性能もR1200RTよりも明らかに快適で、しっくりきますし、古さを感じさせません。サイドミラーの見やすさも特筆ものです。シート下に可動式の取っ手が付いていて、センタースタンドを立てるときのみならず、バイクを起こしたり支えたりするときにも見事な仕事をしてくれます。カウルの塗装が厚塗りでしっかりしていて、高級感を演出しています。
エンジンの性能や車体の扱いやすさでは、やはりR1200RTのほうが上ですし、ワイヤー式のスロットルやブレーキは、力を要して渋滞時には辛い場合もありますが、ものすごく完成度の高いバイクで、BMWが並々ならぬ力を注いで開発した傑作だと思います。
愛車の不満なところ
歴代RTのなかでは最重量ですし、フロントが鈍重な感じは否めませんが、高速走行時の安定性はR1200RTよりも確かなので、不満というよりも、このモデルの個性と言うべきでしょうか。
燃費は悪いですね。高速道路で20km/L、一般道で18km/L。R1200RTは高速道路で23km/Lだったので。頑丈なカウルに車体が覆われていて、バッテリー交換やフューエルホース交換などのメンテナンスがとてもやりづらいです。各部ボルトのサビ浮きが気になります。防錆処理されているのでしょうが、R1200RTのそれと比較すると甘いなと思わざるをえません。アイドリング時のカスカスという排気音は、なんだか安っぽい印象です。しかし、スロットルを開けると、ルロロローと鼓動感が伝わってきて、R1200RTにはない快感を味わえます。
イグニッションコイルやパルスセンサー部が故障しやすい個体があるようです。バレオのスターターモーターにも不良がみつかる個体もあるようですが、私はそれらすべてに該当し、すべて新品に交換せざるをえませんでした。R1200RTでは、これらは改善されていたようです。ヘッドライトがあまりにも暗すぎます。
これからBMWを買う人へのメッセージ
部分水冷化を果たしたボクサーエンジンのスムースさとハイパワーさには、本当に驚かされます。トラクションコントロール、ダイナミックESA、ライディングモードプロ、シフトアシストプロなどの高性能さにはうっとりします。実に快適かつ安全に旅を楽しめる装備の最新BMWバイクは、私もぜひほしいところです。
しかし、逆に電子制御化によってスポイルされたボクサーツインエンジンの魅力もあるということを知ってほしいです。Kシリーズでも、縦置きエンジンの魅力も捨てがたいのと同じように。
もう1台BMWを持つなら
さっそく試乗してみたS1000XRは、おもしろいと思いました。R1200RSも、軽量でスポーツツーリングの名にふさわしいバイクでしたが、同じ機能を求めるならば、水冷のR1200RTを買ってしまいそうです。
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