【No.10】R1100RT(2000)
- 年式/2000
- 走行距離/68,000km
- BMW歴/5年
- 乗り継いだバイク数/11台
愛車の気に入っているところ
何よりもポジションが楽ですから、ロングツーリングをしたときに本当に疲れにくいですね。わたしの個人的な相性なのかもしれませんが、R1200RTに乗る友人からも、R1100RTはノーマルシートでも座り心地がいいと言われます。
適度なトルク感があって、3速・4速で大概の道は気持ちよく走れます。購入したショップの店長さんは、R259のエンジンになってからは、このR1100RTの各ギアの設定が、狭くうねった日本の道路事情に一番合っている…と絶賛していましたので、購入のきっかけになったのですが、そのとおりかもしれません。
風防性能もいいようです。K1200LTのような凄い風防効果はないのかもしれませんが、スポーツ性能も活かしたツーリングバイクなので、十分です。
未だに峠のタイトコーナーでも、あまり極端な姿勢変化をしなくても、それなりのスピードを保ったまま素直に寝てくれるので、スーパースポーツ・バイクと一緒に走ってもあまり遅れをとりません。どうしてこんなによく曲がるのか、未だによくわかりませんが、間違いなく長所だと思います。
スタイルは好みの別れるところでしょうが、R1150RTのヘッドライトの形状よりも素朴で好きです。
センタースタンドを立てるときに、車体を支えるための取っ手が付いていますが、これがアルミの削り出しで美しく機能的で本当に重宝しています。どうしてR1200RTからなくなってしまったんでしょうか?あれはある種の工芸品ですよ。
無段階調節可能な電動シールドの造り込みは素晴らしく、ピタリと収まりますし、上げたときにも風圧によるガタや風切音は一切なく快適です。
愛車の不満なところ
R1200RTと比べるとフロント部が重いのか、グラッと倒れ込むように曲がるので、慣れが必要でした。おそらくR1150RTやR1200RTよりもホイールベースが長いので、小回りとか扱いやすさという点で違いが出るのでしょう。
スロットルがワイヤー式で重いです。ロングツーリングに行って帰ってくると右手の掌にマメができていることがあります。スロットルロッカーがあると便利です。高速道路の長距離移動では手動式のオートクルーズ機能を付けて右手を休めていますが、極端に気を遣うものではありません。
カウルが全体を覆っているスタイルは魅力的なのですが、これに相反して整備性が悪く、バッテリーひとつ外すにも複雑な作業を強いられます。
ステレオのスピーカーですが、音質はいまひとつのように感じました。現在は、ヘルメット内蔵スピーカーから無線機を通じて音楽は聞けるようにしてありますが、時速80km/h以上では聞きづらく、ボリュームを上げると音が割れてしまいました。
これからBMWを買う人へのメッセージ
実は、途中で何度か買い替えを検討しました。あまりにも素直な乗り味で、R1200GSのような操作する楽しみやグイグイ行く押し出しの強さもなく、飽きてきたのですが、買ってからの走行距離が30,000kmを超えたあたりから、なんだか急に愛しく思えてきて、急かされない旅には、こういうエンジンフィーリングやアライメントが一番なのだ…ということが骨の髄からわかったような気がします。その上、角ばったデザインのバイクが主流となった今、R1100RTの丸みを帯びた流れるようなスタイリングが逆に美しい工芸品のような輝きを放つようになりました。新型バイクの方が工業製品としては何につけ優れているのは当然なのですが、そういう価値観では測れない魅力がR1100RTには秘められています。中古市場でも、ずいぶんこなれた価格になってきたようなので、日本の道路事情に適った息長く乗れるツーリングバイクを選びたい方には、乗れば乗るほど愛着の湧くR1100RTをお勧めいたします。
もう1台BMWを持つなら
K1100LTの縦置きKエンジンのツーリングバイクには魅力を感じます。
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