MFJ全日本ロードレース第4戦 ツインリンクもてぎ スーパーバイクレース
- 掲載日/2017年06月20日【トピックス】
- 文・写真/Keisuke Asakura
シグナルと同時に、第1コーナーに向かい猛烈な勢いで加速していくモンスターマシン達。中央付近には#39 BMW Motorrad39の酒井大作選手、その後方には#16 TONE RT Syncedge4413の児玉勇太選手の姿が見えます。
悪天候の中で行われた過酷なレースを
見事に走りきった2台のS1000RR
さる6月11日、栃木県のツインリンクもてぎで、MFJ全日本ロードレース選手権 第4戦 ツインリンクもてぎ スーパーバイクレースが開催されました。
今大会は「サバイバル予選」という特殊な形式の予選方法がとられました。まず、Qualfy1で35分間の計時予選が行われ、11位以下の選手はスターティンググリッドが確定します。上位10台のマシンは、同一周回で一番タイムが遅かったライダーが敗退を宣告されるサバイバル予選に進出します。リアルタイムに順位が確定するスリリングな予選形式で、この面白さはライブで観戦しなければ味わえないものです。S1000RR勢は惜しくもサバイバル予選進出はならず、酒井大作選手が14番グリッド、児玉勇太選手が23番グリッドで決勝に挑みます。
梅雨の合間をつくような好天に恵まれた決勝日、JSB1000クラスも完全なドライコンディションでスタートしました。酒井選手はセカンドグループで激しいバトルを繰り広げましたが、途中マシントラブルでリタイア。スタートで集団に飲み込まれてしまった児玉選手は、中盤ペースを上げるも22位でゴール。2台とも、本来の実力が発揮できず悔しいレースとなりました。
次戦は6月25日に決勝が開催される九州のオートポリス大会。2週間という短いスパンでのレースとなり、チームには厳しい条件となりますが、好成績を期待したいものです。
フォトTOPICS(写真点数/9枚)
01セカンドグループで激しいバトルを展開する酒井選手、前を走るマシンを激しく責め立てます。ギリギリのせめぎ合いに、観客は興奮の坩堝です。
02スタートが得意な児玉選手ですが、今レースではいつもの冴えを見せることができず、集団に飲み込まれてしまいました。周回数の少ないスプリントレースでは、スタートの良し悪しは重要。スタートの出遅れが、ここからのレース展開に後を引きます。
03中盤、ペースアップを図る児玉選手。ラップタイムも向上しますが、前走者とのギャップは小さくなく、なかなかオーバーテイクには結びつきません。
04コーナーの立ち上がりで、上半身を大きく捻り後方を伺う酒井選手。レース中には珍しいアクションです。この数周後に、マシンにトラブルが発生してスローダウン、そのままリタイアとなります。この時点でマシンの異変を感知していたのでしょうか?
05マシンのセットアップが決まらず、苦しい状況で走っていた児玉選手。次戦のオートポリスは宮崎県在住の児玉選手にとって地元、是非とも活躍してもらいたいものです。
06ピットウォークでファンと触れあう酒井選手。気さくな酒井選手の周りには、常に多くの人が集まっています。
07マシンのメンテナンスに取り組むTONE RT SYNCEDGE4413のメカニック。マシンが走っている間だけがレースではありません、チームクルーはライダーと同じか、それ以上の時間を戦いに費やしているのです。
08予選で1分51秒台の好タイムを叩き出した酒井選手。それでも、予選順位は14位。このポジションが、現在の全日本JSB1000の異常ともいえるレベルの高さを表しています。
09前戦の力走で、好成績が期待された児玉選手ですが、マシンのセットアップが上手くいかずに予選は24位に沈みました。レーシングマシンのセッティングとは、それほど精密で微妙なものなのです。
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