2014 MFJ全日本ロードレース選手権 第2戦『九州モーターサイクルフェスタ』BMW Motorrad編
- 掲載日/2014年05月02日【トピックス】
- 取材・撮影・文/安藤 正和(Office25)
前日までの雨天の予報とは異なりドライコンディションで『MFJ全日本ロードレース選手権第2戦』JSB1000クラスがスタート。
MFJ全日本ロードレース選手権 第2戦『九州モーターサイクルフェスタ 2014』
寺本選手が13位、酒井選手は転倒リタイヤ
鈴鹿で開幕した全日本ロードレース選手権。舞台を九州の大分県オートポリスに移し、第2戦『九州モーターサイクルフェスタ 2014』が開催されました。“オートポリス”は、テクニカルで有名な九州唯一の大規模国際公認レーシングコース。52mにもおよぶ高低差、2つの左右ヘアピンを含む大小20のコーナーで構成されたサーキットです。特に、10%勾配のダウンヒルストレートは、“ジェットコースターストレート”と呼ばれ、「オートポリス攻略のカギ。難しいが攻めがいのあるセクション」とライダーに重要視されています。
このテクニカルコースにBMWモトラッドから2チームが挑戦。『Flex D.R.E.Motorrad39』の酒井大作選手、『Team Tras 135HP』の寺本幸司選手の両ライダーが参戦しました。熟成を重ねるS1000RRと、電子制御サスペンション“DDC”を搭載するHP4、開幕戦 で好成績を残した2台のBMWの結果は如何に?
フォトTOPICS(写真点数/23枚)
『Flex D.R.E.Motorrad39』 酒井大作選手
【レース前】
「トップ10トライアルのQ1をギリギリ通過の10位をキープしていました。しかしラスト4分で他のライダーが10位に。必ずタイムを出すからリアタイヤを新品にして、とスタッフに頼みピットアウト。1周走れるかどうかの中で絶対にあきらめない! という思いで8番手のタイム1分50秒385を出しました。少ない時間で良い仕事をしてくれたスタッフのおかげです」
【レース後】
「序盤上りの左コーナーで他車と接触、転倒しました。左肩を脱臼し、肋骨を痛めてしまいましたが、大丈夫です」
『Team Tras 135HP』 寺本幸司選手
「オートポリスを走行するのは6年ぶりです。久しぶりに走行した印象は、ずいぶんギャップが減って走りやすくなっているな、でした。もともとこのコースは好きなコースのひとつなので自信はあります。しかしバイクのセットアップが鈴鹿とはまたちょっと違うんです。電子による制御が、僕のライディングに合わせきれていないことが、今回わかりました。それに関しては解決法を見出したので大きな成果だと考えています」
HPレーススペシャリスト 平野司 氏
「参戦している2チームをサポートしています。大作選手のチームでは、足回りの細かいセッティングに関してチームからの質問に答えたりしています。寺本選手のチームでは、ライダーといっしょに3Dマップを見ながらセッティングプログラムを修正しました。本国との情報交換も私の担当です。BMW本社が知りたい情報を伝えたり、逆にわからないことを質問したりしてレースをマネージメントすることが私の仕事です」
『Team Tras 135HP』 武藤昇監督
「セッティングの方向性は間違っていないと考えています。旋回性も徐々に良くなってきています。おもしろいのはリアタイヤを滑らせると“DDC”がそれに干渉してくることです。通常のサスペンションで滑らせて走るライディングからレールの上を曲がるように滑るライディングができる、といったライダーからのコメントがありました。これは新しい発見でした」
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