試乗レビュー写真速報 C600スポーツ(2012)
- 掲載日/2013年01月29日【トピックス】
- 取材協力/BMW Motorrad Japan 取材・写真・文/小松 男
左右に分かれたカウルの間から2灯のヘッドライトが顔を出す形状のフロントマスク。これは現在の BMW モトラッドモデルで共通している「スプリット・フェイス」と呼ばれるデザイン手法を用いたもの。ライトは片側ずつロービームとハイビームに分かれている。
利便性と快適性、そしてスポーツ性能、さまざまな要素を兼ね備え
BMWが長年考え続けてきたシティコミューターが具現化された
BMW モトラッドが満を持してマーケットに投入したマキシスクーター、C600Sport 。欧州では現在もなお人気の高いモデル、C1 (日本未導入、生産終了) 以来の「C」セグメントモデルです。
最大出力 60ps、最大トルク 66Nm を発揮する 新開発の 647cc パラレルツインエンジンを搭載。270度点火間隔を採用することで力強い鼓動感を得ることができ、スロットル操作に対しリニアな特性を持つ CVT および可変トランスミッションと相まって、高い瞬発力でストリートを駆け巡ることができます。フィーリングの良いブレーキシステムには、他の BMW モトラッドモデル同様に ABS を標準装備。
スクーターらしくライダーをリラックスさせるシートを備えつつも、着座位置の自由度が高く、やや低めにセッティングされたハンドルでスポーツライディングを楽しめるポジション。バンク角も非常に深く設定されておりワインディングでは爽快に走らせることができます。シート下にある収納スペースは、十分なスペースを備えている上に、停車時に容量を広げることができるフレックスケースを独自開発するなど、ユーティリティ面も BMW モトラッドのこだわりを見せる仕上がりとなっています。
フォトTOPICS(写真点数/24枚)
01車体サイドに埋め込まれたフロントウインカーは LED を採用。高いデザイン性を持たせつつ側面からの視認性も考慮して、後方にかけて段差をつけたランプ配置となっている。
02直径 270mm のディスクをダブルで装着したフロントブレーキ。キャリパーはオーソドックスなツーピストンタイプながらコントローラブルかつ十分なストッピングパワーを発揮。ABS は標準装備となっている。
03スピードメーターはアナログで視認性が高く、それに合わさるデジタルパネルでは、外気温やグリップ/シートヒーターの状態、燃料計や時計、トリップメーターなどの基本的なインフォメーションとともに、タコメーターも表示する。
04現在の BMW モトラッドで主流となっているスイッチボックスを C600Sport でも採用。ウインカースイッチのタッチ感が絶妙。操作もしやすい。
05右側のスイッチボックスには、セル/キルスイッチと、グリップヒーター、ライダー側シートヒーターのスイッチが備わる。ヒーター類は強弱の他に、外気温などの状況に応じて自動的に作動するオートポジションが追加されている。
06グリップとレバー間の距離は5段階から調整が可能。これは左右ブレーキレバー共通。手の大きさは人によって異なるものであり、レバーの調整はセーフティライドの重要なポイントとなっている。
07コックピット内で左右に分けられたユーティリティスペース。メインキーと連動しており、ロックすることが可能だ。
08フロントユーティリティスペースの蓋を開けたところ。左側はかなりスペースが広くされている。右側のスペースは手前に物が落ちないように、淵がつけられている。ともに十分な容量となっている。
09キーホールでは、イグニッションのオン/オフ、ハンドルやユーティリティスペースのロックの他に、シートの開錠と給油口の開錠が行える。
103段階に角度調節が可能なウインドスクリーン。グローブをしたままでも扱いやすい大型のツマミを採用したことで、信号待ちの合間などに気軽に調整することができた。
11シート前方にある給油口。カバーはメインキーの操作で開錠することができる。場所的には跨ったままでも給油は可能だが、転倒などのリスクを考えると降車しての給油が好ましい。
12スクーターらしいライディングポジションとなるステップボード。足の置き場と滑り止めを考えて前方と下方にメタルプレートが配置されている。下方のサイドには転倒時の傷を防ぐための交換可能なバンパーとなっている。
13面積が広く座りり心地も良いシート。足つきを考慮して内腿部分がシェイプされている。前後に自由度が高くライディングポジションには困らないが、タンデム時にパッセンジャーとの距離が遠く感じた。
14シート下のユーティリティスペースは十分に確保されている。そして C600Sport の特徴のひとつに挙げることができるフレックスケースの採用することで、より一層スペースを広げることができる。
15シート右側にはパッセンジャー側のシートヒータースイッチが備わる。ロー/ハイ切り替えができ、その状況はメーター内の表示でライダーも確認することができる。
16ブレーキランプ、ウインカーすべて LED で統一。テール周りは絞り込まれたデザインで軽快なイメージとなっている。
17テール周りのデザインは跳ね上げられ、「スポーツ」のイニシャル通りの軽快な印象となっている。
18こちらはフレックスケースを出したところ。停車中のみ使用でき、これによりヘルメット2個を収納できる。
19車体左側に寝かせられる形で備えられたリアサスペンション。なかなか動きが良く、リアタイヤの路面追従性も高い。目立つ位置なので、アフターマーケットでのリプレイスサスペンションがすぐに出回ると思えた。
20パッセンジャーのステップバーは折りたたみ式。制動時に踏ん張りが効く場所にあるが、ステーがやや華奢な印象。
21C600Sport の軽快感を演出するのに一役買っているショートタイプのサイレンサー。歯切れの良いツインエンジン特有のサウンドを奏でる。
22スイングアームユニットには、オイルを潤滑させつつ適度な張りを自動で調整する機構を備えた、メンテナンスフリータイプのチェーンドライブが内蔵されている。オイル管理は正規ディーラーでのメンテナンスとなる。
23前後共に 15 インチタイヤを採用。まるで四輪車かとも思わせる5穴の専用ホイールデザイン。ブレーキキャリパーはふたつ装備されており、下側のキャリパーは、サイドスタンドに連動している。
24左右に分かれたカウルの間から2灯のヘッドライトが顔を出す形状のフロントマスク。これは現在の BMW モトラッドモデルで共通している「スプリット・フェイス」と呼ばれるデザイン手法を用いたもの。ライトは片側ずつロービームとハイビームに分かれている。
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