Dark&Coolをコンセプトに BMW Motorrad K1600Bマットブラック化計画発動!
- 掲載日/2018年10月05日【トピックス】
- 取材協力/ART FACTORY GRAPHICS
写真/関野 温 文/櫻井伸樹
記事提供/BMW BIKES編集部
※この記事は『BMW BIKES vol.84号 』に掲載された内容を再編集したものです。
漆黒の闇に置いてなお異彩を放つ
重厚さと唯一無二の圧倒的な存在感
その低く構えた圧倒的な重厚感と黒い流線型のボディ、シルキーな6気筒が350kgもの巨体をパワフルに走らせるK1600B。なによりの魅力は、これまでのBMWのラインナップと異なる、ワイルドなバガースタイルだ。
しかしBMWというメーカーは「質実剛健で実直なドイツの職人気質」というイメージを、多くのユーザーから持たれているためか、このK1600Bが放つカルチャーとしての「クール」さを今ひとつ理解してもらえない雰囲気があった。
そこで、さらにクールでワルっぽく仕上げれば、もっとずっとカッコよくなるのではないか。そう考えたBMW BIKES誌では、K1600Bをマットブラックにしてみることに。マットブラックといえば、最近では海外のセレブが高級スポーツカーに施す定番のカスタムだ。
ラッピングフィルム施工の際は、基本的に写真のようにすべてばらした状態で、パーツごとに施工していく。ただタンクなど水平を出すパーツは基準が必要なので、装着したまま施工することが多いそうだ。
アートファクトリーグラフィックスに依頼し、マットブラック化が完成したのがこの車両。まるでダークヒーローが、水蒸気の上がる夜の犯罪都市で、闇に紛れながらも悪を駆逐する、そんなイメージがぴったりのクールなイメージに仕上がった。
ラッピングのため価格もオールペンするより圧倒的に安く、飽きたらすぐ元に戻せるのも魅力だ。今後はこのデモマシンをイベントなどで展示していく予定。その迫力を生で感じてほしい。
簡単にラッピングの手順を説明しよう。まずは脱脂。専用の脱脂スプレーを布に吹き、油分や汚れを拭き取る。
糸の入ったマスキングテープを切り取りたいラインで周囲に貼る。その後、素材よりも大き目のラッピングフィルムを貼っていく。
パーツにフィルムを貼ったら、端から空気を抜いて密着させていく。コツはフィルムをあまり伸ばさないこと。伸ばすと温度変化の収縮ではがれてしまうことがあるからだ。
最後にマスキングテープ内の糸で、はみ出たフィルムをカットすれば完成。
今回施工したフィルムは、よく見ると6角形のエンボス加工が施された凹凸のあるフィルム。近未来的で高級感にあふれる。
ノーマルは艶のあるブラックが基調。全体的にブラックなのだが、パニアケースやフレームなどマットな部分とカウルなどの艶部が混在するイメージだった。しかしこのマットブラック仕様は、マフラー以外すべての部分がマット化されたことでかなりの統一感が生まれた。
面積の大きなパニアケースもきれいにマット化。後端に流れるラインも美しい。
メーターパネル横のパーツは凹凸が多く、形状も複雑。しかし隅々までしっかりマットのフィルムが施工されている。
タンクを被うパネルは大きな角がある上に大型パーツなので、シワが入らないように施工するのは至難の技。しかしシワ一つ見えないあたりは、まさに職人の技といえよう。
ART FACTORY GRAPHICS/数多くの車やバイクのショーモデルを手がけてきた同社。大きなショーの前にはオーダーが殺到する人気店だ。バイクはオールカラーで約20万円~。パーツ単体だと数千円のことも。フィルムは色も素材も多数あるので、愛車のイメージを変えてみたいかたは問い合わせてみよう。
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