第6回 吸気系
満を持して登場した完全新設計の新型 R 1200 GS。登場するや否や、世界中のライダー達に賞賛を以って迎えられたが、プロメカニックの目にはどう映ったのだろう。今回も詳細に解説する。
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重力による過給効果を見込めるダウンドラフトガスフロー採用。吸気系レイアウトの大幅な変更により、車体の重量バランス改善にも貢献している。
E-GAS(ライドバイワイヤ)採用。もはやアクセルワイヤーは存在しない。
シリンダー上部のエアボックスからストレートに空気が流れてくることが良くわかるレイアウト。
インテークポートへ向けて斜めに挿さっているのは、カバーにガードされた燃料噴射のインジェクター。従来のようなスロットルボディやマニホールドではなく、シリンダーヘッドに直付けされインテークポートに直接噴射する。これによって噴射タイムラグを最小にできるうえに、排気ガス対策上でも有利になる。
細いゴムホースはバイパスエア噴射機能で、インテークポートから燃焼室への空気の渦(スワール)を作り出す。効果的にスワールを発生させることで燃焼効率を高める工夫である。
左シリンダーのスロットルボディを車体前方側から眺める。従来のようにケーブル類がないので極めてすっきりしている。
同じく車体前方側からの右シリンダーのスロットルボディを眺める。この黒い樹脂製のボックスが、E-GAS のコントロールユニットである。
シリンダー後部の吸気系がシリンダー上部へ移動したことで、足元の空間は広々としている。前寄りに着座して前輪荷重を増やせるし、ダート走行でも足を前に出すことができる。
インテークダクトのデザインは、F 800 GS と共通性を持たせているようだ。
エンジン真上の空間がエアボックス。後方の黒いが箱が容量 24L のフューエルタンクである。旧 GS とは配置が逆になった。
旧型に比べ、シンプルな形状となったエアボックス。内部には隔壁はなく、フィルターを通った空気は真下に落ちる。
エアフィルターは最上部に配置。フィルターへのアクセスだけならここまで分解する必要はなく、外装パネルを一枚外すだけで良い。
エアフィルターは乾式なので、清掃は高圧エアで吹き飛ばすだけ。汚れが落ちなくなったら交換。
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