第4回 ホイール・タイヤ
BMW 初のパラレルツインエンジン。一見して従来のFシリーズとは異なるキャラクター、サプライズともいえるプライスタグなど、各方面から注目の F800 シリーズが到着。そのメカニズムについて、メンテナンス方法も交えて世界一詳しく紹介しよう。
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ST のホイール。スピード・ホイール・デザインと呼称される、R1200RT・ST や K1200R と同じカタチ。17インチの幅 5.5インチ。
S は K1200S や R1200S と同じデザイン。ダイナミック・ホイール・デザインと呼ばれる。もちろん両車とも専用部品でRやKとは別設計である。こういう大きな部品を共通化してコストダウンしないのが BMW の不思議なところだ。
ホイールボルトは5本で締め付けトルクは 60Nm。ハブは中空である。
フロントホイールは 3.5インチ幅の 17インチ。これもRやK同じサイズでカタチも同じだが、なぜか共通部品ではない。アクスルシャフトの締め付けトルクは 50Nm。クランプは 20Nm。
フロントタイヤは 120/90-18。Sはブリジストンのバトラックス BT014 かコンチネンタルのロードアタックを履く。ST はメッツラーの Z6 か写真のミシュランのパイロットロード。
リアタイヤは 180/60-17。SとSTはほとんど同じバイクなのだが、微妙に乗り味が異なるのはタイヤの特性によるものだ。写真はSの BT101。
リアホイールのエアバルブも横向きになった。空気圧指定値はひとり乗りやタンデム・積載を問わずフロント 2.5ber ・リア 2.9ber だが、ちょっと高すぎる。これはフル積載の数値だろう。一人乗り・街乗りなら、2.2 / 2.5 ぐらいが適切だと思う。
フロントホイールエアバルブはRやKと同じ横向き。
フロントサスペンションは、世間では普通のテレスコピックタイプ。インナーチューブ径 43 ミリのショウワ製。調整機能は無い。オイル量は 0.52L で粘度は SAE10 が指定。ストローク量はホィール中心で 140 ミリ。キャスター角は 63.8 度。トレール量は 94.6 ミリと大きい。
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