第12回 電装系
ついに BMW 初の体育会系ダートバイク、HP2 Enduro の登場です。R1200GS ベースというより、GS のエンジン等を使ったまったく別のバイクと表現すべきで、他のいかなる BMW バイクの系列にも属さない。オーナー以外では滅多に見られない細部をお見せしよう。
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キーはおなじみの電磁チップが内蔵されている内溝式。
キーシリンダーの廻りには電磁チップのセンサーリング。イモビライザーは標準装備されるが、盗難警報機の DWA は装備されない。
意図的かどうかはわからないが、キーシリンダーは奥まった位置にある。多少操作がしにくいかわりに、なにかが引っかかって誤作動しにくく、前転するほどの大転倒でも壊れにくい。
ヘッドライトはなんの変哲もない小さな丸形で、バルブは入手しやすい H4。エンデューロバイクは大抵こんなモノだが、ナイトラリーではきびしいだろう。よく見ると、R80GS-Basic や初代 R100GS と同じサイズだ。
ライト口径が小さいのでライト内部の空気量も少ない。そのうえ常時点灯ではバルブやライト本体が過熱してトラブルが発生する可能性がある。ライトハウジング裏にはわざわざ放熱用のスリットが刻まれている。
ヘッドライト前には、泥や飛び石よけのガードが備わる。昔のヘルメットシールドのようなただの平面アクリル板で、固定はタイラップのみ。この状態での一般公道走行は保安基準には適合しない。レース写真を見ると、ゼッケンプレートとして使われていた。
テールライトは K1200RS や R1150R と同じ部品。アルミ製のカバーのようなモノはキャリアではなく、オプションのテールバッグを固定するため。
リアウインカー、リアフェンダー、ナンバープレートは、5本のビスでまとめて外せる仕組み。
外装のビスはすべてステンレス製。トルクス規格の T25 サイズに統一されている。写真ではわかりにくいが、ネジ山の一部に緩み防止のための細工がなされている。
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