第10回 スイッチ系
ついに BMW 初の体育会系ダートバイク、HP2 Enduro の登場です。R1200GS ベースというより、GS のエンジン等を使ったまったく別のバイクと表現すべきで、他のいかなる BMW バイクの系列にも属さない。オーナー以外では滅多に見られない細部をお見せしよう。
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右スイッチユニット。グリップヒータースイッチが無い (オプション) 以外は GS と変わらないが、キルスイッチのレバーだけが、少し小さく低くなっている。したがって HP2 専用部品。ブッシュ走行で木枝などが引っかかって誤作動しないため。実戦からのフィードバックを感じる工夫。この小さなプラスチック部品のためにどれだけのコストがかかっているのだろう。
ハザードランプはウインカースイッチ左右同時押しで作動する。ゆえに、スイッチボタンには方向の他にハザードのマークが追加され、独立したハザードスイッチが廃止された。直感的にわかりやすいし、元々ハザードスイッチが使いづらい位置だったのでこれはこれでよし。
左スイッチユニットは GS や ST と変わらず。TRIP ボタンで二つのトリップメーターと、後述するエンジン稼働時間を呼び出すことができる。
ブレーキマスターシリンダーは基本的に GS と変わらないが、キャリパーの変更に合わせて、ピストン口径は 16 から 12 ミリに小型化された。フルードは DOT4 で1年ごとに交換。キャップは特殊な方法で回し止めされている。無理に回そうとすると壊れるので注意。
クラッチ側フルードは特殊なハイドロリックオイル。経年劣化がなく、原則的に交換の必要もないが、転倒などで横倒しになるとマスターシリンダーにエアを噛むことがある。たまにはエア抜きを兼ねて交換が必要。
クラッチレリーズ。周囲に空間があるので、作業性が良い。オイルの入れ替えはレリーズ側からオイルを注入する。
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