第4回 スイングアーム
ついに BMW 初の体育会系ダートバイク、HP2 Enduro の登場です。R1200GS ベースというより、GS のエンジン等を使ったまったく別のバイクと表現すべきで、他のいかなる BMW バイクの系列にも属さない。オーナー以外では滅多に見られない細部をお見せしよう。
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スイングアームは GS より 30 ミリ長い。他のシリーズと違ってアルミ鍛造の上下パーツを溶接してある。ロボットではなく、職人の手による溶接痕が凄みを感じさせる。マグネシウムっぽい色でパウダーコーティング塗装されている。中のドライブシャフトのダンパーゴムは GS より硬い。これは試運転で実感できた。
エキパイより太いパイプでトラス (三角) 状に補強が入る。もちろん、その強度は GS の比ではないだろう。
パラレバーは GS のアルミ板プレス成形 (これにはこれで理由がある) とは違って、太いアルミパイプの「棒」である。2本のレバーのピボットを延長した交点が仮想スイングアームのピボットで、そこから後車輪軸までの長さが仮想スイングアームの長さである。
ファイナルドライブユニットは、表面の色以外はギア比 (31:11) を含めてGSと同じモノ。オイルは Castrol SAF-XO の SAE75W-90 GL5 が指定だが、分解時以外は交換の必要はない。
底部にはプラスチック製のガード (パッド) が付く。ブラスチックの方が、衝撃吸収のうえでは有利なのかも知れない。岩場に乗っかったときも滑りがいいだろう。
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