第18回 R1200RT テスターチェック
今回取り上げるのは、R1200RT と ST である。ここでは装備品が多い R1200RT をメインに、通称 PDI (Pre-Delivery-Inspection:納車前点検) 作業に加えて、新規採用されたメカやディテール、メインテナンス情報をできるだけ分かりやすく解説していく。オーナーおよびオーナー候補の方々も参考にされたい、ディーラーメカニックだけが知り得るニューモデルの細部を紹介していこう。
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GT1(Group Tester One)。従来の MoDiTic に代わる新型テスター。BMW ディーラーのみに配備されるスペシャルツールである。その機能の一部をお見せしよう。
バイク側と専用テストケーブルで接続する。車体番号から車種などを自動認識し、車体個別データーを表示する。仕様地、カラーコード、メーカーで装着されたオプションも表示。
さまざまなテスト可能項目の一部。我々が普段一番使う画面である。何か電気的な異常があればバイクが記憶しているので、それを呼び出すのだ。
PDI や点検車検で必ず行なうブレーキのエア抜きテスト。作動時のマスター側とキャリパー側の油圧差を計測してエアの混入を判断する。
電気系のユニットや各種センサー、配線コネクターの位置をイラストで表示できる。各種センサーやサーボモーター類の動作も個別にテストできる。
配線図画面。他に締め付けトルクやスペシャルツールの一覧も表示。なお、最近のモデルには製本されたマニュアルや配線図は存在しない。すべて CD-ROM である。
コーディング・プログラミング画面。純正オプションのオーディオやシートヒーター取り付け時、バイク側のコントロールユニットにその情報を教えなければ動作しない。例えれば、パソコンにプリンターをつないだだけでは動作しないのと同じ。ドライバーソフトをインストールするわけだ。
ヘッドライトの光軸調整、左右スロットルのバランス調整。車検取得後テスト走行と完成チェックをして作業終了。次のメインテナンスは初回1万キロ点検だ。
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