第9回 R1200RT ブレーキ
今回取り上げるのは、R1200RT と ST である。ここでは装備品が多い R1200RT をメインに、通称 PDI (Pre-Delivery-Inspection:納車前点検) 作業に加えて、新規採用されたメカやディテール、メインテナンス情報をできるだけ分かりやすく解説していく。オーナーおよびオーナー候補の方々も参考にされたい、ディーラーメカニックだけが知り得るニューモデルの細部を紹介していこう。
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ブレーキホースはすべてステンレススチールメッシュだが、むき出しではなく表面にはビニールコーティングされている。軽量化のため、一旦アンダーブリッジに入り左右に分配される。
フロントブレーキキャリパーは新型のブレンボ社製。パッドを含めて GS と同じ。旧ブレンボと違ってキャリパーを外さなくてもパッドを抜くこととができる。もちろん、サーボ付インテグラル ABS。締め付けトルクは 30NM。
リアブレーキキャリパーもブレンボの片押し2ピストン。これも GS と同じニュータイプ。パーシャリーインテグラルブレーキなので、ペダルを踏むと後輪のみに作動。ABS ユニットはリアブレーキの温度をモニターしており、過熱と判断すると油圧を制御する。締め付けトルクは 30NM。
ブレーキディスク。ロゴマークを見てお分かりのとおり、前後ともにブレンボ社製のステンレススチール。ディスク直径はフロント 320 ミリ、リア 265 ミリで、リアは旧 RT より 11 ミリ小さい。
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