タイヤの空気圧は燃費や乗り心地に
大きく影響を及ぼします
タイヤの空気圧は、放っておくと自然に下がっていきます。「乗ってないのに、なぜ下がるの?」と思うかもしれませんが、空気は少しずつタイヤから漏れてしまうものなのです。膨らんだ風船を放っておけば、時間が経つにつれ空気が漏れ風船が縮んでいったことを思い出してください。同じくゴムを使用するタイヤからも空気が抜けるのは仕方がないことなのです。また寒暖の差によってタイヤ内の空気が膨張・縮小を繰り返すことによっても空気は漏れていきます。当然、タイヤは「空気が漏れにくく」設計されてはいますが、まったく空気が漏れないタイヤはありません。こういった理由があるため、乗車前に、もしくは月に1度は空気圧の点検をオススメします。
では、空気圧が下がればどんなデメリットがあるのでしょうか。パンクを経験したことがある人は思い出してみてください。車輌の取り回しを重く感じたはずです。空気が抜けたタイヤは地面との接地面が増え、タイヤが回転するときの抵抗が大きくなります。空気圧が低いタイヤも同様の抵抗が増えてくるのです。そのため、エンジンからリアタイヤに伝わるパワーロスが増え、燃費が悪くなってしまいます。また、空気圧が低いタイヤは接地面が大きいため、路上の異物が刺さるリスクが高く(パンクしやすい)、タイヤのグリップが悪いためタイヤが滑りやすくなります。そのまま放っておくとホイールを傷つけたり、変形させる恐れもあるのです。ちなみに、接地面が大きいとタイヤの磨耗も激しくなり、当然ながらタイヤの交換サイクルも短くなってしまいます。空気圧が低い状態とは…皆さんの財布に優しくない状態なのです。
では、逆に空気圧が高いとどうなるのでしょうか。タイヤがパンパンに張られると、地面との接地面が少なくなりタイヤは回転しやすくなります。しかし、接地面が少なすぎるとタイヤと地面とが摩擦する面積が小さいため、ブレーキの効きが悪くなってしまうのです。タイヤが担っている「路面からの衝撃吸収」の役割も、高すぎる空気圧のタイヤの場合は低下します。ギャップなどを踏むと車輌が上下に跳ねるような感覚になり、走行時の安定性はよくありません。このような理由から高すぎる空気圧もオススメできません。
適正空気圧の重要性はおわかりいただけましたでしょうか。タイヤの空気圧は燃費や乗り心地に大きく影響を及ぼします。適正な空気圧を維持している車輌が車輌本来の性能をもっとも発揮してくれるのです。少々面倒かもしれませんが、定期的にタイヤの空気圧点検を心がけてください。
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