R100RS モノレバー(1986-)
- 掲載日/2010年02月12日【年式別モデルカタログ】
- ※表記はメーカー発表の年です
R100RS(1986-)
日本で絶大な人気を博した
BMW Motorradの代名詞的モデル
歴代BMW Motorradモデルラインナップの中でR100RSは2モデル存在する。1976年、市販車として世界で初めてフルフェアリングを装備し、モーターサイクルの世界にエアロダイナミクスの概念を導入した初代R100RS(ツイン・サスペンション)、さらにその生産終了からおよそ2年後、1986年に登場したR100RS(モノショック・モノレバー・サスペンション) がその後継機として登場する。2代目が登場した背景には、モーターサイクル業界に騒音問題や環境保護と言った、スピードやパワーとは違う性能も要求され、BMWは時代の流れに乗るべく新たな主軸となるKシリーズ・エンジンを開発し、ボクサー・エンジンからの移行を本気で考えていた。しかしボクサー・エンジン信望者の声は無視出来ず、ついにその復活の狼煙を上げたのがR100RSであり、それは世界中の期待に見事に応えるものだった。Kシリーズの開発によって得られた環境テクノロジーを投入し、徹底的に改良を施されたボクサー・エンジンを搭載、リア・サスペンションにはモノショック・モノレバー・サスペンションを装備する。片持ちシングル・スイングアームはGSに装備されているパラレバー・サスペンションと違い、スロットルのオン/オフによって車体が上下にストロークする、独特のトルク・リアクションがある。また、19インチだったフロントホイールは18インチへと変更され、ハンドリングは飛躍的に向上、デザインも一新された。初代と比較するとサイドカバーやシート形状、テールまわり、サイレンサーなど、変更点は多く見られるが、何より出力を低速域重視とし、常用域での使用を考慮している点が大きい。世界的にはR100RTが主流のなか、日本ではR100RSの人気が非常に高く、生産台数は他モデルと比較すれば少ないものの、BMWと言えばコレ、と言うくらい代表的な存在となっている。
価格・スペック
最新の車両情報に関してはメーカー公式サイトをご確認ください。
- 発売時価格(税抜き)
- 149万円
- 生産期間
- 1986~1992年
- エンジン形式
- 4ストローク水平対向2気筒
- バルブ
- 1気筒2バルブ
- 総排気量
- 980cc
- ボア×ストローク
- 94×70.6mm
- 最高出力
- 60ps / 6,500rpm
- 最大トルク
- 74Nm / 3,500rpm
- 圧縮比
- 8.45 : 1
- 冷却方式
- 空冷
- バルブ駆動
- OHV
- 気化器
- ビング製キャブレター
- クラッチ
- 機械式・乾式単板
- ミッション
- 5速
- ギアレシオ
- 4.40 / 2.86 / 2.07 / 1.67 / 1.50
- ファイナルレシオ
- 3.00 : 1
- 点火方式
- エレクトロニック・イグニッション
- オルタネータ
- 280W
- バッテリー
- 12V-25Ah
- 全長×全幅×全高
- 2,175×800×1,380mm
- ホイールベース
- 1,447mm(空車時)
- シート高
- 807mm(空車時)
- 燃料タンク容量
- 22L(リザーブ2.5L)
- 車両重量
- 229kg(満タン、走行可能状態)
- 最高速度
- 185km/h以上
- 燃費(90km/h定速走行時)
- 20.9km/L
- 燃費(110km/h定速走行時)
- 20.7km/L
- 燃料
- 無鉛プレミアムガソリン
- フレーム
- スチールチューブ製ダブルクレードル・フレーム
- フロントサスペンション
- テレスコピック・フォーク
- フロントホイールトラベル
- 175mm
- リアサスペンション
- BMWモノショック・モノレバー・サスペンション片持ちスイングアーム
- リアホイールトラベル
- 121mm
- 駆動方式
- シャフトドライブ
- フロントブレーキ
- 油圧式・ダブルディスク(285mm)
- リアブレーキ
- ドラム
- ホイール
- H型断面Y字スポーク・軽量キャストホイール
- フロントホイール
- 2.50-18
- リアホイール
- 2.50-18
- タイヤ
- チューブレス
- フロントタイヤ
- 90/90-18 51H
- リアタイヤ
- 120/90-18 65H
OHVボクサー
1996年に生産終了となったR80GS Basicを最終搭載モデルとし、BMW Motorradの登場以来改良と進化を続けてきた空冷4ストロークOHV2バルブ水平対向2気筒エンジン。排気量は時代やモデルによって異なり、最終形はR100シリーズのストローク70.6mm、ボア94mmの排気量980ccとなる。エンジンレイアウト、縦置きクランク、エンジン一体型ミッション、シャフトドライブ、エンジンからドライブユニットまでダイレクトに繋ぐ「コンパクト・ドライブ・システム」という基本的な設計は、1923年に初めてBMW Motorradとして世に送り出したモーターサイクル「R32」の時代から変わらず、オイル循環形式やプッシュロッドの配置、ガスケット、電装系や材質などなど、長い年月を経て細部にいたるまでさまざまな改良が重ねられ、BMW MotorradはOHVボクサーエンジンを主軸にモデルを拡充し続け、やがてR259系ボクサーエンジンへと移行する。シリンダヘッドカバーには丸みを帯びたクラシックなタイプと、アクシデント時に若干強度の高い角ばった形状がある。
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