HP2エンデューロ(2005-)
- 掲載日/2011年01月31日【年式別モデルカタログ】
- ※表記はメーカー発表の年です
HP2 Enduro(2005-)
ボクサーエンジンを搭載する
究極のビッグ・オフロード・マシン
1980年に登場したR80G/S は、世界中に“ビッグ・エンデューロ” というカテゴリを構築し、それから25周年目を数える2005年、BMWモトラッドは既存のどの系列にも属さない、一貫してスポーツ性能を極め、最も卓越した製品および機能という特別な目的に対して妥協することなく取り組み、量産モデルからは確実に一線を画した、新たなHP(ハイ・パフォーマンス)シリーズを誕生させた。そしてそのトップバッターがHP2Enduroだ。これはツーリング指向へとシフトしたGSシリーズとは逆に、ボクサーエンジンをダートで振り回す爽快感や、純粋にオフロードを愉しむための“究極のビッグ・エンデューロ・マシン” となっている。心臓部は基本的にR1200GSと同様で、エンジンマネージメントと排気系の変更が施され、バランサーは取り除かれた。フレームにはBMWワークスチームがパリダカを走らせたR900RR(1999~2001年)を踏襲しており、フロントフォークは倒立テレスコピック、リアサスペンションには市販車として世界初となる“エアダンパーシステム” を採用。あらゆる面で競技指向の造り込みでありながら公道走行も可能だが、パニアケースやABS、グリップヒーターなどツーリングを想定した装備は皆無。タンデムステップも“後付け” でのみ設定が可能という徹底ぶり。開発はプライベートでもオフロード・モーター・スポーツに熱狂的に参加するボクサー専門のスペシャリスト、エンジニア、メカニックから成る少数精鋭チームにより、「熱狂的なプロフェッショナルのみが、本当に欲しいものを提供できる」というシンプルで単刀直入なモットーで進められ、その性格付けから受注生産でのみ販売された。
価格・スペック
最新の車両情報に関してはメーカー公式サイトをご確認ください。
- 発売時価格(税込み)
- 241万5000円
- 生産期間
- 2005~2006年
- エンジン形式
- 4ストローク水平対向2気筒
- バルブ
- 1気筒4バルブ
- 総排気量
- 1169cc
- ボア×ストローク
- 101×73mm
- 最高出力
- 105ps / 7,000rpm
- 最大トルク
- 115Nm / 5,500rpm
- 圧縮比
- 11.0 : 1
- 冷却方式
- 空冷/油冷共用
- バルブ駆動
- HCコントロール
- 気化器
- 電子制御式燃料噴射(BMS-K)燃料カットオフ機能付
- クラッチ
- 乾式単板
- ミッション
- 6速
- ギアレシオ
- 4.153 / 2.887 / 2.296 / 1.884 / 1.647 / 1.468
- ファイナルレシオ
- 2.818 : 1
- 点火方式
- BMS-K
- オルタネータ
- 600W
- バッテリー
- 12V-12Ah
- 全長×全幅×全高
- 2,350×880×1,260mm
- ホイールベース
- 1,620mm(空車時)
- シート高
- 920mm(空車時)
- 燃料タンク容量
- 約13L(リザーブ容量 約4L)
- 車両重量
- 199kg(満タン、走行可能状態)
- 最高速度
- 200km/h以上
- 燃費(90km/h走行時)
- 24.4km/L
- 燃費(120km/h走行時)
- 18.2km/L
- 燃料
- プレミアムガソリン
- フレーム
- スチールチューブフレーム
- フロントサスペンション
- テレスコピックフォーク
- フロントホイールトラベル
- 270mm
- リアサスペンション
- BMWパラレバーアルミキャストシングルスイングアーム
- リアホイールトラベル
- 250mm
- 駆動方式
- ドライブシャフト式
- フロントブレーキ
- 油圧式・シングルディスク2ポットキャリパ
- リアブレーキ
- シングルディスク2ピストンフローティングキャリパー
- ブレーキパッド
- 焼結メタルパッド/セミメタルパッド
- ホイール
- クロススポークホイール
- フロントホイール
- 1.85-21
- リアホイール
- 2.50-172.50-17
- タイヤ
- チューブレス
- フロントタイヤ
- 90/90
- リアタイヤ
- 140/80
1200ボクサー(ヘックスヘッド)
R259系1150ボクサーの次世代エンジン。2004年に登場したR1200GS以降のRシリーズに搭載され、排気量は84ccアップの1169ccとなり、ボクサーエンジンとしては初となる100psを達成。排気量の拡大、出力向上を図りつつも単体重量は3kg軽量化された。バランサーの採用によって振動は最小限に抑えられ、特に低回転域でのスムースさと、全速度域における快適性をもたらし、ボクサーツインの力強さと軽快な吹け上がりを実現している。一見するとシリンダヘッドカバーの形状変更(六角形:ヘックス)にしか見えないが、フレームとのマウント、オイルパイプの取り回しなど、先代とは大きく異なり、すべてが新設計。エンジン幅は先代同様だが、シリンダヘッドとヘッドカバーの形状などによってバンク角は増えている。また、これに組み合わされる燃料供給システムも大幅に進化しており、効率的な燃料供給と高度な制御機能により、燃費の向上はもちろんのこと、ライダーの要求にフレキシブルに応えるエンジンとなった。モデルによって最高出力は100~122psと異なり、キャラクターに適した出力が与えられる。
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