F650ファンデューロ(1993-)
- 掲載日/2009年12月18日【年式別モデルカタログ】
- ※表記はメーカー発表の年です
F650 Funduro(1993-)
Fシリーズの礎を築いた
純ヨーロピアン・メイドのオールマイティなマシン
当時のBMW Motorradモデルラインナップとしては唯一の単気筒エンジン・マシン。そのキャラクターは軽量ボディを活かしたオフロード・モデルという位置づけだが、オンロードでの使用においても十分に考慮されている。若いライダーや若いハートを持つ、活動的で活発なライダーに向け、そのライフスタイルに適したオールマイティなマシンがコンセプトとなっている。ペットネームの“ファンデューロ”は“ファン”と“エンデューロ” を組み合わせた造語。生産体制も独特で、エンジンはオーストリアの一流エンジンメーカー、ロータックス社が基本設計した水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒エンジンに、BMWの手によって細部の設計変更を施し、それをイタリアの巨大モーターサイクル・メーカーであるアプリリア工場へ持ち込み車体を組み立てるという3ヵ国合作モデル。フロントサスペンションには一般的なテレスコピック・フォーク、リアサスペンションには2本のスイングアームを採用し、チェーン駆動によって動力を伝達する。各部のセッティングやサスペンション・ユニットのセレクトはBMWによるもので、エンジン特性はワイドレンジで高いトルクを発生し、いずれの回転域においても優れた加速性能を発揮。高回転までストレス無く吹け上がるシングル・エンジンは世界でもトップレベルのスポーツ・シングルと言える。フェアリングやハンドルの形状など、ツアラーの資質を持つオールラウンダーとしてBMW独自のテクノロジーも当然のことながら盛り込まれ、後に高速クルージングにも対応するハイウィンド・スクリーンを装備。また専用のタンクバッグ、トップケース、インテグラルケースやシティケースなどのラゲッジスペースもオプションで豊富に用意される。パワフルなエンジン、優れた積載能力、タンデムでも窮屈さを感じさせないシートなど、BMWが造り上げた純ヨーロピアン・モーターサイクルは、オフロードでもオンロードでも優れた走破性を実現する、新たなジャンルを確立した。
価格・スペック
最新の車両情報に関してはメーカー公式サイトをご確認ください。
- 発売時価格(税抜き)
- 79万円
- 生産期間
- 1993~2000年
- エンジン形式
- 4ストローク前傾単気筒
- バルブ
- 1気筒4バルブ
- 総排気量
- 652cc
- ボア×ストローク
- 100×83mm
- 最高出力
- 48ps / 6,500rpm
- 最大トルク
- 57Nm / 5,200rpm
- 圧縮比
- 9.7 : 1
- 冷却方式
- 水冷
- バルブ駆動
- DOHCカムチェーン駆動
- 気化器
- ツインキャブレターCVタイプ(33m×2)
- クラッチ
- 湿式多板
- ミッション
- 5速
- ギアレシオ
- 2.75 / 1.75 / 1.31 / 1.05 / 0.88
- ファイナルレシオ
- 2.94 : 1
- 点火方式
- C.D.I.
- オルタネータ
- 280W
- バッテリー
- 12V-12Ah
- 全長×全幅×全高
- 2,180×880×1,220mm
- ホイールベース
- 1,480mm(空車時)
- シート高
- 810mm(空車時)
- 燃料タンク容量
- 約17.5L(リザーブ容量約2L含む)
- 車両重量
- 191kg(走行可能状態)
- 最高速度
- 163km/h以上
- 燃費(90km/h走行時)
- 26km/L
- 燃費(120km/h走行時)
- 18km/L
- 燃料
- 無鉛プレミアムガソリン
- フレーム
- 角型断面プレス・スチール製(オイルタンク内蔵式)
- フロントサスペンション
- テレスコピックフォークスタビライザー装備
- フロントホイールトラベル
- 170mm
- リアサスペンション
- モノショックデルタボックス・スイングアーム
- リアホイールトラベル
- 165mm
- 駆動方式
- チェーン
- フロントブレーキ
- 油圧式・シングルディスク2ピストン・フローティング・キャリパ
- リアブレーキ
- 油圧式・シングルディスクシングルピストン・フローティングキャリパ
- ブレーキパッド
- 焼結メタルパッド
- ホイール
- スポークホイール
- フロントホイール
- 2.15-19
- リアホイール
- 3.00-17
- タイヤ
- チューブ
- フロントタイヤ
- 100/90-19
- リアタイヤ
- 130/80-17
初代650シングル
1993年にロータックス社との共同開発によって誕生した、水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ652ccエンジン。点火にはデュアルスパーク(ツインプラグ)を採用し、インジェクションではなくキャブレターを2連で装備する初代F650シングル。ボア×ストロークは100×83mm、最高出力48ps/6,500rpm、トルクは回転数3,000~7,000まで45Nmを超え、最大トルクは57Nm/5,200rpmを発生する。このエンジンはロータックス社製エンジンを搭載するアプリリア社ペガソの水冷単気筒5バルブエンジンをベースに、BMWの設計によってモディファイされたもので、スムーズな走りとロングライフを狙い、5バルブから4バルブへ、Kシリーズの開発で得た経験から半球形燃焼室とカップタペットつきOHCが設置された。軽量化のためにシリンダーはオール・アルミニウム製となっており、クランクシャフト用のバランサーシャフトとプレーンベアリングによって、ビッグ・シングルでありながら低振動を実現。最新テクノロジーを数多く取り入れた高性能シングル・エンジンだ。
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