燃料タンクの取り外し
- 掲載日/2011年05月15日【R1100/1150GS基礎メンテ】
- このコンテンツは BMW BIKES Vol.51 掲載の記事を再編集したものです。
文・写真/ BMW BIKES 構成 / VIRGIN BMW.com
R1100/1150GS 基礎メンテ【燃料タンクの取り外し】編
タンク内の燃料を抜く
フューエルタンクを外す工程。重要部品がタンクに覆われているGSの場合、よくある作業である。燃料が多めに入っているのならポンプ等で抜いておく。完全に抜くことはできないが、可能なかぎりガソリンが少ない状態が理想。
タンク脱着時の注意点
コネクターやホース類はすべて右側に集中している。差し込み式の黒いカバーを外せば、1本の取り付けボルトが見える。ここには左右からブッシュが入っているが、タンク脱着時に外れて紛失しやすいので要注意。
フューエルホースの点検
年月の経ったホースは、このように断面がひび割れてくる。バンドでしっかりと締め付けられているが、バンドは緩まなくてもゴムの弾力がなくなり、結果的に締結力が落ちている場合がある。燃料漏れの原因。
ホースの取り外し
1100系はパイプに差し込んでバンドで止めてある。バンドを充分に緩め、引き抜くのではなく押し抜く。無理をしてパイプを曲げたり折らないように注意する。簡単には抜けないが、簡単に抜けるようでは困る。
燃料漏れ防止策
抜きにくいうえに抜けたホースからガソリンが流出するので、なにか詰め物(適当なボルト等)をするかすぐにタイラップで縛る。あとは、配線コネクター、2本のブリーザーホース、ボルトを抜けばタンクを外すことができる。
専用工具はやっぱり便利
これは、私が使っている専用ツール。自動車工具専門店で購入。前述のタイラップにしろ、あまり長時間付けたままだと、ホースにクセがつくので注意したい。
後期型のクイックカプラー
1150系後期からは、工具不要のクイックカプラーが採用されて便利になった。ロックボタンを押すと、外れると同時に内部のバルブが閉じるので、ガソリンの流失は最小限である。この部品は採用以前のモデルにも取り付け可能。
タンク内の部品を取り外す
フューエルタンクの裏側。このユニットにポンプやフィルター類が集約されている。外す前にユニットとタンクの位置関係を記録するか、合いマークを付けておく。6本のボルトが均等に配置されているので、取り付け時に間違えやすい。
ホース類の点検
ユニット側から見てもホースが疲弊していることがわかる。
ユニットの取り外し
この隙間からタンク内に伸びているブリーザーホースを外す必要がある。
ブリーザーホースの取り外し
ホースバンドを外すツールを用意する。
専用ツールを使う
このような引っ掛け式バンドを採用している。専用ツールなしで外すことは一応可能。
取り出したタンクユニット
脱着時にフューエルゲージのステーを曲げないように注意する。無理をして曲げてしまうと燃料計の表示が動かなくなることがある。
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