目視で確認できることもある 車体電装系の要注意ポイント
- 掲載日/2011年02月09日【R259系ボクサー基礎メンテ】
- このコンテンツは BMW BIKES Vol.43 掲載の記事を再編集したものです。
文・写真/ BMW BIKES 構成 / VIRGIN BMW.com
R259系ボクサーの基礎メンテ【車体電装】編
バッテリーは R1100 系の途中からシールドバッテリーに変更され、メインテナンスフリーとなったが、定期的な補充電は必要。2~3年毎に交換する。どんなバッテリーでも同じだが、完全に放電させてしまうとフル充電で回復出来たとしても基本性能は低下するので、あげてしまわないように気をつけたい。
R1150 系の途中からジャンプスタートコネクターが標準装備された。バッテリーあがり時にブースターケーブルをつなぎやすくするブラケットである。RT はバッテリープラス端子に装着する。
RT 以外のモデルはスターターモーターに取り付ける。標準装備以前のモデルにも比較的簡単に付く。
R1100 系はスイッチボックスにホコリが入り、接点に噛んで接触不良を起こすことがあった。これは、パーツクリーナーと高圧エアで清掃し、接点用潤滑剤を吹いておけば大抵直る。R1150 系は内部構造が一新されたので、ホコリや異物が入っても接触不良になることは稀だ。
電気配線はステアリングヘッド左右に集中している。ハンドル操作によって伸び、曲がりを繰り返すのでストレスを受けやすい。経年変化でビニール皮膜が硬化して破断し、ショートや断線することがある。特にヘッドライトやメーター類がフレームマウントではないロードスターやクルーザーは、カウル付きモデルより配線が集中している。
要所要所はタイラップで固定されているが、メーカー出荷時はかなりキツイ締め付けである。長年同じ場所を締めているのは配線にとっては決して良くはない。
気になるところは古いタイラップを切り、新しいタイラップでちょっと緩めに締めておく。締める位置を変える時もある。逆に緩いと配線が動いてこすれ、皮膜がはがれてショートすることがある。頃合が難しい。
ロードスターやGS系はタンクの真下にコネクターや配線が集約されている。タンクと配線が接触していないか確認しておく。稀に接触して皮膜が磨耗していることがある。
R1150 系になると、レイアウトは同じでも、配線の径が一回り細くなっでいる。
ウインカーが点かなくなったのでチェックしていくと、ワイヤーハーネスの途中で断線していることがわかった。皮膜チューブを切開すると、ウインカースイッチの配線が切れていた。
リレー、ヒューズボックスを見てみよう。リレー類が壊れることは稀で、ヒューズも滅多に切れることはない。が、古い部品なら一新してもいい。
メインスイッチとキーシリンダーは、キー穴から水やホコリが浸入し、最下部のスイッチが腐蝕した例があった。また、キーの磨耗やシリンダーのグリス切れで動きが渋くなっているのに無理に回していると、キー本体が捩れてよけい回りにくくなり、最悪の場合は折れる。
ちょっとわかりにくいが、メインキーは長年の抜き差しによって磨耗し、薄くなっていた。スペアキーを主に使うようにアドバイスしておいた。
丸型ヘッドライトはレンズと反射板まで分解出来る。
ウィンカーやテールランプも一旦分解し、バルブ、反射板、レンズの内側を掃除する。
バルブはすすけて暗くなってくるので、まだ切れていなくても一新してもいい。
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