R100RS(1986~92年)
- 掲載日/2010年01月28日【BMWマシンの歴史】
一度は姿を消したボクサーツインの RS
大幅に進化した復刻版として登場
1976年に登場し、1984年に生産終了となった R100RS の復刻モデル。この初代 R100RS が世界のバイクシーンに与えた影響は予想以上に大きく、環境への配慮から一時はボクサーエンジンからKシリーズの水冷多気筒エンジンへと本気で移行を考えていた BMW であったが、世界中の熱いボクサー・ファンからのラブコールは無視出来ず、Kシリーズと並行しながらボクサー復活を果たす。その第一弾となったのが、この R100RS(モノレバー)だ。
外観からは初代の再販モデル、と思われがちだが、随所に改良が加えられ、見事に進化を遂げている。大きな違いはリア・スイングアームがモノレバー式となり、ツイン・サスペンションからモノ・サスペンションになったという点。そしてタイヤサイズはフロントが19インチから18インチとなり、先代とは比較にならないほどハンドリング性が向上している。またデザイン面でもホイールやサイドカバー、シート形状、テールまわりに違いが見られ、フロントフォークやブレーキキャリパ、サイレンサーなど、ほぼ全体にわたって変更が加えられている。
エンジン特性に関しては最高出力を抑え、そのぶん低速域重視の設定を図り、常用使用域ではとても乗り易くなっている。このトルク重視型へとした背景には騒音問題や環境保護という側面が大きく、そうは言ってもボクサーらしい乗り味とスタイルを望むライダーの期待は裏切るわけにはいかない、そうして出した答えが、この復刻版に凝縮されている。
- 生産年
- 1986~92年
- 生産台数
- 6,081台
- エンジン形式
- 空冷OHV水平対向2気筒
- 排気量
- 980 cc
- ボア×ストローク
- 94 × 70.6mm
- 最高出力(馬力/rpm)
- 60/6,500
- 最高速度
- 185 km/h
- 変速
- 5段変速
- 全長
- 2,175 mm
- 全幅
- 800 mm
- 全高
- 1,380 mm
- 車輌重量
- 229 kg
- フロントタイヤ
- 18インチ
- リアタイヤ
- 18インチ
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