K100LT(1986~91年)
- 掲載日/2009年11月25日【BMWマシンの歴史】
快適な空間で長距離移動を可能とする
ラグジュアリー・ツーリングの祖
すでにRTモデルで高いクルージング性能を実現していたBMWだが、さらにその上をゆく居住性が求められるようになり、スポーティなツアラーというモデルキャラクターから、ゴージャスなラグジュアリー・ツアラーとしてK100LT(2バルブ)が登場した。
K100LT(2バルブ)はK100RT(1984年)をベースとした派生モデルであり、その主な違いとしては、大型ウィンドスクリーンの形状、パッセンジャー用に背もたれがついたトップケースの標準装備、ハイコンフォートシート、グリップヒーター、ステレオに対応したアンテナとスピーカーの装備などが見られ、長距離走行時における高い居住性・快適性を求めたグレードアップ仕様となっている。
収納可能な積載容量も当時としては最大を誇るもので、左右インテグラルケース(専用パニアケース)はそれぞれ35L、トップケースには20L、さらにシートカウルには9Lのコンパートメントも備え、合計99Lもの収納が可能。さらに、リアサスペンションにはボーゲ製ニボマットのガスショックユニットが装着され、高速巡航や最大積載時(2人+荷物)など、いかなる使用状況でも安定した走行を約束する。またそのエンジンにはパワフルで豊かな低速トルクを生む『縦K』シリーズこそふさわしく、1人ではなく2人で、しかも荷物満載状態で長距離を快適に移動するための手段として、K-LTはその後もBMW Motorradの重要なポジションを担うことになり、後にハイエンド・モデルへと進化してゆく。
- 生産年
- 1986~91年
- 生産台数
- 14,899台
- エンジン形式
- 水冷DOHC水平直列4気筒
- 排気量
- 987 cc
- ボア×ストローク
- 67 × 70mm
- 最高出力(馬力/rpm)
- 90/8,000
- 最高速度
- 215 km/h
- 変速
- 5段変速
- 全長
- 2,220 mm
- 全幅
- 920 mm
- 全高
- 1155 mm
- 車輌重量
- 283 kg
- フロントタイヤ
- 18インチ
- リアタイヤ
- 17インチ
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