R100RS(1976~84年)
- 掲載日/2008年12月16日【BMWマシンの歴史】
世界中のメーカーを驚かせた
BMWの新たなフラッグシップ
R100RSは、往年のBMWレーサーと同じ“RS”(Renne Sport:レン・シュポルト)のネーミングを冠したかつてのフラッグシップだ。現在見ても異様なほど大きく、独特な形状のフェアリングは量産市販車として初めて装備されたもので、世界のバイクシーンに大きな衝撃を与えた。風洞実験によって細部まで徹底的に煮詰められたその性能は、アウトバーンを200km/hで巡航してもライダーを走行風から守り、優れた高速居住性を生み出すことに成功。この画期的なアイテムは後に世界中のバイクメーカーが模倣し、フルフェアリング装備車輌は一般的なものになっていったが、現在においても、このフェアリングの性能を超えるものは登場していないと言われている。
R100RSにまたがり、極端に短く幅の狭いハンドルに手を伸ばしてフェアリングの中に身を沈めると、視界には4輪車のコックピットを思わせる光景が収まっている。スピード・タコメーター以外に電圧計や時計などが整然と並ぶインストルメントパネルを装備し、外観のみにとどまらないその革新性は、バイクメーカーやライダーの間でさまざまな論議を巻き起こすこととなり、R100RSは現在でも希少価値の高いプレミアム機種として、中古車市場では高値で売買されている。
- 生産年
- 1976~84年
- 生産台数
- 33,648台
- エンジン形式
- 空冷OHV2気筒
- 排気量
- 980cc
- ボア×ストローク
- 94.0mm×70.6mm
- 最高出力(馬力/rpm)
- 70/7,250
- 最高速度
- 200km/h
- 変速
- 5段変速
- 全長
- 2,130mm
- 全幅
- 746mm
- 全高
- 1,300mm
- 車輌重量
- 230kg
- フロントタイヤ
- 19インチ
- リアタイヤ
- 18インチ
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