R75/5(1969~73年)
- 掲載日/2008年08月28日【BMWマシンの歴史】
近代BMWの幕開けを飾った
R75/5の登場
1960年代後半は、BMW製バイクがその好調なセールスに反して存亡の危機に瀕していた時代と言えます。戦後の復興とモータリゼーションの進化は、いつの間にかバイクを生活必需品の座から引きずり下ろし、限られた人のための特別な乗り物として社会の片隅に追いやってしまったのです。さらに、低価格と高性能を売り物にした日本製バイクが世界市場を席巻。BMWも経営の主軸を自動車へと移さざるを得なくなっていました。
それと同時に、社内でもバイクからの撤退が議論されましたが、BMWの出した結論は引き続きバイクの生産を続けるというもの。これはすなわち、全く新たなシリーズを開発することを意味し、そこから誕生したのがこのR75/5なのです。新設計のエンジンは、カムシャフトをクランクの上から下に移し、潤滑方式もイートンポンプを使用した高圧の圧送式に進化。大排気量モデルにはビングの負圧式キャブレターが採用され、電装も12ボルト化されました。さらに、当時としては贅沢な装備だったセルモーターも標準装備。フラットツインとシャフトドライブの組み合わせという伝統は守られましたが、R75/5は新世代のフラッグシップとして相応しい進化を遂げていたのです。
- 生産年
- 1969~73年
- 生産台数
- 38,370台
- エンジン形式
- 空冷OHV2気筒
- 排気量
- 745cc
- ボア×ストローク
- 82mm×70.6mm
- 最高出力(馬力/rpm)
- 50/6,200
- 最高速度
- 175km/h
- 変速
- 4段変速
- 全長
- 2,100mm
- 全幅
- 852mm
- 全高
- 1040mm
- 車輌重量
- 210kg
- フロントタイヤ
- 19インチ
- リアタイヤ
- 18インチ
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R50/5(1969~73年)
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