R68(1952~54年)
- 掲載日/2008年04月16日【BMWマシンの歴史】
最高速度100マイル到達
2本フィンはこのモデルから
1952年、BMWは量産車で初めて最高速度100マイル(160.93km/h)に到達するモデルを開発しました。それが「R68」です。35馬力/7000rpmを発生し、市販車としては過去最高の出力と回転数を誇っていたエンジンは、前年に発表された「R67」のものとボア・ストロークが共通。しかし、圧縮比は7.7:1にまで高められていたほか、26ミリ径のビングキャブレター、強度が上げられたクランクケースなどを採用し、高回転・高出力に対応した構造となっていました。
また、スポーツモデルに相応しく、フロントに2リーディングシューのドラムブレーキが標準で採用され、制動力も飛躍的に向上していたのです。このモデルでは通常のオンロードタイプのほかに、オフロードタイプが用意されたのも注目すべき点。オンロードタイプは大径のマフラーを、オフロードタイプは2本を右に纏めたアップマフラーやワイドハンドル、別体リアシートなどを採用していたのが大きな特徴です。オフロードタイプには少数ながらISDT(International Six Days Trial)仕様も存在し、ストックのままでレースに参戦して見事に完走を果たしています。なお、かつてのBMWスポーツモデルの象徴であった2本フィンのシリンダーヘッドカバーは、このR68から始まったものです。
- 生産年
- 1952~54年
- 生産台数
- 1,452台
- エンジン形式
- 空冷OHV2気筒
- 排気量
- 594cc
- ボア×ストローク
- 72mm×73mm
- 最高出力(馬力/rpm)
- 35/7,000
- 最高速度
- 160km/h
- 変速
- 4段変速
- 全長
- 2,130mm
- 全幅
- 725mm
- 全高
- 985mm
- 車輌重量
- 190kg
- フロントタイヤ
- 19インチ
- リアタイヤ
- 19インチ
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