BMW Motorrad R1250GS /新型の可変バルブ機構を搭載したボクサーエンジンを装備した最新モデル
- 掲載日/2019年02月20日【試乗インプレ】
- 取材協力/BMW Motorrad 取材・写真・文/小松 男
R1250GS 特徴
ついに可変バルブ機構を備えたボクサーエンジン
パワーアップと環境性能の両立に成功した
R1250GSの最大のトピックは何といっても新型ボクサーエンジンにある。今回採用されたエンジンは従来モデルから排気量を84cc引き上げた1254ccとされており、新規にシフトカムといういわゆる可変バルブ機構が備わった。これは回転数に応じて高速カム、低速カムが用意されたカムシャフトを動かし、吸気側のバルブリフトをコントロールするものだ。
そもそも効率の良い燃焼を得るために開発された可変バルブ機構の歴史は意外と古く、自動車の世界では広く採用されている。むしろバルブの動作を制御することでどのようなメリットがあるのかを考えたい。R1250GSのシフトカムはスロットル全開時もしくは5000回転を超えると二つの吸気バルブの開閉タイミングを変更するものだ。求めたのは混合気の燃焼効率を高めることで、さらなる高出力を得ることとクリーンな排気ガスとすることだ。
もちろん排気量そのものが大きくなったこともあるが、最高出力は11ps向上した136ps、最大トルクでは1.8kg-mアップの14.6kg-mとされている。それと同時に年々厳しくなる環境規制への対応としての予防策としてシフトカムを取り入れたという事情もあるに違いない。
逆に言えばモデルチェンジというリリースこそ行ってはいないが、イヤーモデルとしてのアップデートを常に行ってきている。最新のGSが最良のGSということなのだが、やはりエンジンに新しい機構を取り入れてポテンシャルを向上させたR1250GSは、BMWモトラッドからしても新しくなったと公言するほかに無かったということだろう。続いては実際に乗った感想を綴っていくとしよう。
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