BMW Motorrad C650GT /ツーリングやタンデムライドを見据えたマキシスクーター
- 掲載日/2019年03月12日【試乗インプレ】
- 取材協力/BMW Motorrad 取材・写真・文/小松 男
BMW C650GT 詳細写真
モデルチェンジの際に前後のサスペンションのセッティングが変更されている。バネレートは10%減らされており、その結果さらにコンフォータブルな乗り心地、上質なハンドリングとされた。
フレームマウントされるエンジン&CVT一体システムから、ドライブブチェーンを内蔵したスイングアームを介してリアタイヤは駆動する。ライダーへのトラクションインフォメーションは良い。
音波センサーによって死角に近づく他車の存在を知らせるサイドビューアシスタント機構は、バックミラーアーム部に備わる『△』マークが点灯することでライダーへの注意を喚起する。
十分な厚みが持たされ長時間乗車でも疲れにくいシート。シートヒーターの設定もあり年中快適だ。背が立った格好となるスクーターは腰に負担が掛かりやすいが、大型のバックレストで軽減する。
フェアリングが左右に分かれたスタイルを持つスプリットフェイス。中央にはLEDライトを備えており個性的な顔立ちが特徴となる。ヘッドライトは広く配光し、夜間でも視認性が高い。
ショートタイプの異形サイレンサーはGTのスタイリングへのマッチングの良さもさることながら、ツインエンジンらしいサウンドも特徴。BMWモトラッドは排気音の演出にもこだわって開発する。
もはやバイク&カーライフには欠かせないものとなっているETC。BMWではETC2.0を標準で装備する。C650GTの場合はコクピット左前方のケース内に収められており、使い勝手が良い。
シート下にはヘルメット2個分を収納できるスペースを確保。大容量のストレージは一度使うと、その利便性の高さに無くてはならないものとなる。トップケースやセンターバッグのオプションがある。
スピードメーターのみアナログタイプで、その他のインフォメーションは液晶表示とされたディスプレイ。現在となってはオーソドックスなスタイルと思えるが、ライディング時の視認性が良い。
左のスイッチボックスにはウインカー、ホーン、ハザードの基本スイッチの他に、インフォメーションスイッチとスクリーン可動スイッチが備えられている。各スイッチの操作がしやすいレイアウト。
右のスイッチボックスにはキル&スタートスイッチと、グリップヒーターとシートヒーターのスイッチがそれぞれ独立して備わっている。なおパッセンジャーシートヒーターのスイッチはシート横だ。
ABS、ASCを標準で装備。ダブルディスク、2ピストンフローティングキャリパーとされたブレーキは、十分な制動力とBMWらしいコントロール性の高さを兼ね備えている。
初期モデルから一新されたテールデザイン。高輝度LEDテールライトが採用されている他、リアパネル下部にある左右の穴にはサイドビューアシスタントに必要な音波センサーが内蔵されている。
パッセンジャー側のシートヒーターの装備や握りやすい大型のグラブバーなど、C650GTはタンデムでの使用もよく考慮されていることがわかる。パートナーと快適なライディングを楽しめるだろう。
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