VIRGIN BMW | AELLAが切り開く新型S1000RRカスタムの世界 特集記事&最新情報

AELLAが切り開く新型S1000RRカスタムの世界
掲載日/2019年12月20日
取材協力/株式会社カスノモーターサイクル
写真/木村圭吾 取材、文/淺倉恵介
構成/バイクブロス・マガジンズ
BMWユーザーのみならず、全世界のライダーが注目する新型S1000RR。その期待のニューモデル用のスペシャルパーツを、どこよりも早くAELLAが大量リリース。AELLAのスペシャルパーツは、レース専用パーツに比肩する高い性能と、工芸品と見紛う美しいフィニッシュに定評があるが、2019年発売の新型S1000RR(以下、新型S1000RR)用パーツには常にも増して力が入っている様子。サーキットでの実走インプレッションを交えて、その全貌をお伝えする。

大注目の新型S1000RRのスペシャルパーツが
憧れのブランドAELLAから、早くも登場!!

全てが新しく生まれ変わった新型S1000RR。シフトカムや逆回転クランクなど革新的なメカニズムが盛り込まれたエンジン、新機軸のシャシー等々、そのパフォーマンスの高さは疑うべくもない。2019年、一般へのデリバリーに先駆け参戦を開始した、プロダクションレースの世界最高峰WSBKでも、参戦初年度とは思えない好成績を残している。日本国内へのデリバリー開始も噂され、納車を心待ちにしている人も多いだろう。

約束された高性能マシンである新型S1000RR。だが、そのパフォーマンスをさらなる高みに引き上げることが出来るとしたら? そんな夢を叶えてくれるのがスペシャルパーツの存在だ。S1000RRユーザー予備軍の期待に応えるべく、数あるスペシャルパーツブランドの中でも、国内屈指の存在であるAELLAがいち早くパーツ開発に着手。

AELLAではストリートユースを基準に置いて製品を開発している。開発プロセスにおいて正確な動作やポジションなど、安全性や快適性に直結する要点を煮詰めていくが、今回の様なSS系マシンにおいてはサーキットにおいてもそのポテンシャルが「速さ」として十分活かせるものになっているよう、しっかりと検証を重ねて開発を進めている。

今回、そのAELLAのスペシャルパーツが装着された、tuned by AELLAの新型S1000RRをテストライドする機会を得た。

精悍なオリジナルカラーに彩られたAELLAの新型S1000RRデモマシン。ハンドルバーとトップブリッジ、ステップをはじめ、マシンをガードするスライダーや冷却系のコアガード、スタイリッシュなビレットパーツなど、ラインナップは豊富だ。

AELLAの新型S1000RR用パーツは、得意とするシャシー系パーツを中心に、いきなりのフルラインナップというレベルで豊富。特に注目なのが、ハンドルとステップだ。従来のS1000RRは、スーパースポーツモデルとしてはライディングポジションが大柄。これは、メインユーザーであるヨーロッパのライダーに合わせたもので致し方ない面がある。とはいえ、日本人ライダーにとっては、積極的なマシンコントロールをスポイルする要素であった。新型では、ハンドルとステップが従来モデルに比べ、大幅にライダーに近くなり小柄なライダーでも違和感のないライディングポジションとなった。

これならポジションを変える必要はないのではないか? 正直に言えば、AELLAのハンドルとステップを試す前にはそう考えてもいた。だが一度走れば、いやマシンに跨っただけで、それが間違いであると気付かされた。AELLAのハンドルは、ハンドルのタレ角がわずかながら緩められている。純正ハンドルの7.5度に対してAELLAのハンドルは5度。ハンドルの移動量はバーエンド部で上に17mm、左右幅が約2mm狭められている。このわずかな差が、絶大な差を生み出しているのだ。

左がAELLAのハンドルとステップのポジション、右はノーマルのポジション。静止状態では、上半身がアップライトになっていることがわかるだろう。膝の曲がりも軽くなっている。ポジションがリラックスして、スポーツ性がダウンしたわけではない。マシン上でのライダーの自由度が高まり、より積極的なマシンコントロールを実現しているのだ。

上半身の自由度の高さが飛躍的に向上。身体を前後に動かしやすいので、コーナー進入時にフロント荷重を増やしたい時、立ち上がりでリヤにトラクションをかけたい時など、操作性にハッキリとした差が出る。とにかく身体を前に乗せるのがラクなのだ。

また、ステップの存在も大きい。高剛性かつ高精度なアルミ削り出し製の恩恵で、シフトタッチが大きく向上。この剛性感はクセになる。新型S1000RRのミッションは、割と神経質な面があるのだが、それがカチッと確実に決まる。ステップ位置は可変6ポジションで、テスト時はノーマル比10mm前方&10mmダウンの位置にセットされていた。サーキットでの試乗だったこともあり、もう少しバック&アップさせたいと感じたが、ストリート走行を前提とするなら快適なポジションだといえる。もちろん、ステップ位置のバック&アップも可能になっている。

テストライドを行ったのはサーキット。200馬力という強大なパワーを思う存分楽しむのなら、サーキットは最高のステージだ。AELLAのパーツはサーキットとストリートのどちらでも、その優位性を発揮する。

ちなみに、AELLAパーツ装着車に乗った後にノーマルを走らせたところ、ポジションに違和感を感じて仕方なかったことをお伝えしておこう。特にハンドルの違いは大きい。スポーツライディング時のマシンコントロールは言うまでもなく、街中を流している時に手首の負担が違う。自分が新型S1000RRをカスタマイズするのなら、まずはAELLAのハンドルバーを装着する。そして、次にAELLAのステップという順で行う。それほどまでに、このハンドルのもたらすメリットには、計り知れないものがあるのだ。また、機能向上の面だけでなく、質感の高い仕上がりは所有欲を大いに満たしてもくれる。最高のマシンを駆るのなら、最高のスペシャルパーツを使用したいもの。新型S1000RRのオーナーとなるのなら、AELLAのパーツをチェックするべきだ。

左はAELLAブランドを展開するカスノモーターサイクルの下田 豊さん。スペシャルパーツに精通するエキスパートだ。右は、バイクのカスタマイズに詳しい、インプレッションライダーの淺倉恵介。下田さんは、新型S1000RRについてこう語る。「従来モデルと比較すると、大きく進化しましたね。誰が走らせても、速く走らせることができるマシンだと思います。その完成度の高いバイクのパーツを変えたら、どれだけ良くなるんだろう? と、作り手の意欲を掻き立ててくれますね。これからも、どんどん新しいパーツを開発したいと考えています」

充実のパーツラインナップ
S1000RRカスタムならAELLA

AELLAは、既にこれだけの数の新型S1000RR用パーツをラインナップしている。つまり、納車と同時にフルカスタムなんてことも実現可能なのだ。その全てが高性能かつ高品質、これぞトップブランドと唸らせる仕上がりを見せているのは流石という他ない。AELLAでは、今後も新型S1000RR用パーツの開発を継続していく予定だという。今回紹介したパーツ以外では、スタイリッシュなショートタイプのリヤフェンダーと、トランスポーター積載時にマシンを傷つけずに確実に固定可能にするタイダウンフックがスタンバイしているとのこと。これからも、AELLAから目が離せない。

セパレートハンドル 5万9800円(税抜)
トップブリッジ MotoGPデザイン 6万4000円(税抜)
ハンドル位置が、バーエンド部で上に17mm移動。左右幅は約2mmショートで、ハンドル垂れ角は5度。快適性とスポーツ性を両立するライディングポジションを実現。トップブリッジは極限まで施された肉抜きと縦のスリットで「柔軟性」を持たせることにより、サスペンションの動きをある程度許容することで思った方向にスパッと曲がれる「素直でクイックなハンドリング」を可能にしている。MotoGPデザインのトップブリッジは常に目に入るコクピット部分なので、機能部分以外の満足度も高い。トップブリッジとハンドルをセパレートにしたことで、万一の転倒で走行不能に陥る危険性や修理費用などの面でもメリットは大きい。

ライディングステップキット / ストリート
ライディングステップキット / スポーツ
ステップキットはそれぞれ10万円(税抜※予価)2020年1月上旬発売予定
ステップは、ストリートとスポーツの2タイプをラインナップ。ステップ位置はどちらも可変6ポジション。ストリートがノーマル位置を基準として上下に10mmづつ、前に0/10mmの計6ポジション、スポーツはノーマル位置を基準に上に0/10/20mm、後ろに0/10mmの計6ポジションとなっている。ストリートとスポーツは、ベースプレートが異なる。ペダル可動部にはダブルベアリングを装備し、スムーズな操作を実現。ペダル部も前後に位置調整が可能。正/逆チェンジに対応する。(上写真は試作品)

フレームスライダー 2万3800円(税抜)
転倒時からマシンを守るフレームスライダー。新型S1000RRはメインフレームが非常に肉薄のアルミ製のため、転倒で受けるショックをフレームに伝えない新機構を採用。スライダーとフレームの接触を防ぐ、耐熱バンプラバーも装備する。独自のテーパー形状のスライダーコーンと考え抜いたマウント位置が、マシンのスタイリングを崩さない。

アクスルスライダー(フロント)1万1800円(税抜)/2019年12月末頃発売
アクシデント発生時、フロントフォークのダメージを軽減。複雑な形状を持つニューデザインのスライダー部は、マシンをガードする機能面だけでなく、ファッションパーツとしても効果大。

スタンドフックスライダー(M8) 6800円(税抜)
メンテナンスや、サーキットユースには欠かせないレーシングスタンドを、確実に掛けるためのスタンドフック。同時スライダーとしての機能を持ち、万が一の転倒時にリヤ周りの損傷を軽減させる。

ラジエター&オイルクーラープロテクターセット 3万6000円(税抜)
冷却効果とプロテクション性を両立した、AELLA独自の無段階ウェーブパターンを採用。前輪からの巻き上げが多いセンター部のメッシュは細かく、サイド部は冷却効率を損なわないように粗めのメッシュを配置。単品の価格は、ラジエタープロテクター(2万5000円 税抜)、オイルクーラープロテクター(1万3000円 税抜)。

ハンドルバーエンドチタンカラー 3800円(税抜)
ハンドルバーとバーエンドの間に挟み込むことで、エンジンの振動によるハンドルの共振を低減。手のシビレの原因となる微振動をチタンの共振で軽減させる、アイデア商品だ。S1000RR以外にも6mmから12mmまでの内径であれば他のバイクにも使用可能。チタン製。

チタンキャリパーボルト 2万0000円(税抜)
チタンワッシャー(HAYESラジアルマウントブレーキキャリパー用) 4500円(税抜)
チタンキャリパーボルトはノーマルの45g/1本から25g/1本と大幅な軽量化を実現。レース対応のワイヤリングホールも備えている。チタンワッシャーは、ボルトとキャリパー間に挟み込むだけで、両者の位置関係を適正化させるセルフアライメント機構を装備。ブレーキのコントロール性を向上させる。

リアブレーキマスタータンクキャップ 5800円(税抜)
ハイテックなアルミ削り出し製。アルマイトのカラーは、ホワイト、シャンパンゴールド、ブラック、レッドの4色から選択可能。AELLAのロゴマークは、レーザーマーキングで剥がれ無し。ブレンボ製オイルタンクS20、S30、S35とゲイルスピード製オイルタンクGS32に適合。フロントブレーキマスタータンクキャップも開発中。2020年1月末頃発売予定。

オイルフィラーキャップ 3800円(税抜)
エンジンに、手軽にワンポイントのアクセントを加えるオイルフィラーキャップ。レーザーマーキングによるAELLAロゴは高い耐久性を誇る。レースやサーキットユースに欠かせないワイヤリングホール付き。

なお、ここに掲載されていない製品も続々と開発されている。詳しくは2019年新型S1000RR用製品ページを日々チェックしてほしい。

INFORMATION

所在地/京都府京都市伏見区下鳥羽広長町217
電話/075-622-7439
営業/9:00〜18:00
定休/日曜日、第1・第3土曜日
BMWをはじめ、輸入車を中心に様々なパーツをラインナップするパーツブランド。機能や品質の高さはもちろん、ハイエンドモーターサイクルに相応しい高い質感を持つパーツであることが特徴。アエラを展開するカスノモーターサイクルは、グループ店にBMW正規ディーラーのモトラッドカスノを持ち、BMW用ユーザーに広く対応する。