【R1200GS(2016) 徹底解剖】デザイン 詳細解説
- 掲載日/2017年03月31日【BMWバイク モデル別ディテール紹介】
- Text / Ryo Tsuchiyama Photo / BMW Motorrad
現代のBMW Motorradデザインを体現するR1200GS。従来型のイメージを継承しつつ、しっかりと新しさも打ち出す。ここではそんなデザインワークの秘密を覗いてみよう。
現行モデルが次世代を担うGSとしての存在感を世界のライダーに強く印象付けたのは、そのデザインによるところも大きい。
エドガー・ハインリッヒ氏率いるBMWモトラッドのデザインチームは、従来のGSのイメージを踏襲しながらも新型エンジンに相応しい、メカニカルで躍動感のあるデザインを構築した。近年は3Dモデリングでデザインされる車両も少なくないが、BMWの場合は現在も工業用粘土を使用した昔ながらのクレイモデルを製作して、デザインの最終調整を行う。世界最先端の生産・開発設備を備えているBMWモトラッドではあるが、バイクの印象を決定付けるデザインの現場では、いまでも人の手を介した昔ながらの手法で作業を行っているのだ。
クレイモデルベースで
デザイン決定
クレイモデルでのモデリングの様子。フレームと一部のステアリングパーツ、そして3Dプリンターで出力したと思われるあ樹脂製のダミーシリンダーヘッドがレイアウトされた車体上で外装デザインの微調整を行う。GSに限らず、あらゆる新規車両でこうしたプロセスを踏んでいる。
スケッチに見る
デザイン決定のプロセス
デザインスケッチの一部がこちら。マフラーは当初さまざまな形状が検討されていたことが分かる。
ヘッドライトの点灯パターンで、右半分がLED、左半分がハロゲン球。
ホイールデザインに関するスケッチ。スポーク形状はもちろん、複雑な形状をしたフロントホイールハブの肉抜きまでこの段階でデザインされている。