VIRGIN BMW | BMW R1200GS用マフラーに見るディーラー太鼓判のコストパフォーマンス 特集記事＆最新情報

スペクトラムパワーは、もともと自身がBMWのユーザーであり大ファンだった株式会社はやぶさの先代社長が｢高性能で見た目も美しいフルチタンのエキゾーストシステムを、ロープライスで提供したい！｣という熱い想いから、三重県の有名マフラーメーカーに製作を依頼して誕生したブランドだ。当初はR1150RT用から始まり、10年以上の歴史を経て、対応車種の拡大とともに、ブランドのファンもじわじわと増やしてきた。

マフラー部だけを交換するスリップオンタイプではなく、あくまでもエキゾースト全体をチタンという素材で構成するシステムにこだわり、フルチタンとしては手頃な価格はもちろん、軽さや性能面においても絶対的な自信を誇る。｢町乗りやツーリングユースをメインに、乗りやすさを追求しながら、パワー、トルクともに全ての回転域で純正を下回らない性能を確保しています｣（現はやぶさ社長・青木隼人氏談）とのことだ。

では、販売のプロであるBMWディーラーの意見はどうだろう。セントラルオートそごうの十河節専務はこう語る。

ではここで、実際にスペクトラムパワーのマフラーを装着している方の意見を聞いてみよう。ユーザー代表として登場していただくのは、2007年式R1200GSに乗る、高松市在住の土釜大さん。自動車関連会社にお勤めで、整備士の資格もお持ちだという。

「やはり手頃な価格でフルチタン、というのはとても魅力的でした。チタン独特の、走り込むほどに焼けていくエキゾーストの色の変化を楽しむ、というのが憧れだったんです。見た目にも高級感がありますよね」

オプションでサイレンサー部分にチタン独特の美しい焼け色をつけることができるのも、スペクトラムパワーの魅力の一端だ。それになんといってもチタンの軽さがいい、と土釜さん。純正マフラーに比べてここまで軽いのか、と驚いたという。

「純正マフラーが約11kgに対して、スペクトラムパワーは約5kgと、重量比で約55％の軽量化だと聞きました。他のパーツでこれだけ軽くしようと思ったら大変ですよね」

そして軽さとともに、もっとも驚きだったのが、トルクとパワーの増加をはっきりと体感できたことだという。

「普通２輪に乗っていた時代に、有名メーカーなどのスリップオンマフラーに換装したことも何度かあったんです。でも、ノーマルとの違いをそれほど感じたことがなかった。だから、正直なところそれほど期待はしていなかったんです。ところが、スペクトラムパワーは乗った瞬間に“ん？これは違うぞ!!”とわかりました。今までは市内のバイパスではほぼ３速、たまに４速に入れるぐらい。そうじゃないとトルクが足りなかった。ところが換装後は５速で流せるぐらいパワー感が出ました。３速60km／hとか４速65km／hぐらいでの振動もマイルドになり、発進の際にもエンストを避けるためのデリケートな半クラッチが不要になりました。要するに、街乗りや渋滞での走りが非常に楽になったんです」

ツーリングで細い山道を走る際にも、従来は2速で曲がっていたコーナーを3～4速で走れるようになったことで振動から来る疲れが激減したという。

「リプレイスマフラーにしては音が非常に静かなのは好みが分かれるところだと思います。パンチのあるサウンドを求める人には不向きでしょうね。私の場合は早朝の住宅街でも気兼ねなくエンジンをかけられるし、長時間のライディングでも耳障りな“音疲れ”がないので、とても気に入っています」

派手さはないが、純粋に走りの違いを実感でき、日常のバイクシーンが楽しくなる……スペクトラムパワーは、そんな通好みの魅力にあふれたマフラーといえるだろう。