R39(1925~27年)
- 掲載日/2006年06月18日【BMWマシンの歴史】
BMW Motorrad初の単気筒モデル
250ccクラスのレースでも活躍した名車
「R32」の登場から2年後、BMW初の単気筒モデル「R39」が誕生しました。排気量は「R32」の半分しかありませんが、当時としては大変高性能な6.5馬力のパワーを誇り、そのトップスピードは100km/hにまで達していました。250ccクラスのレースではドイツ国内チャンピオンも獲得しており、単なる『R32』の廉価版モデルとは決して言えません。
駆動方式にシャフトドライブ、点火方式にはマグネトー点火が採用され、「R32」に比べるとややブレーキも強化されています。このモデルの特徴は、クランクシャフトが前後方向に置かれていること。この方式はその後の250ccモデルにも踏襲されています。このため、構造上、シャフトドライブ・乾式クラッチの採用が簡単で、非常に優れたエンジン設計であったことは間違いありません。
現在の我々からすれば、このスペックは貧弱極まりないものに思えますが、80年以上前の技術レベルから見ると素晴らしいモデルなのです。このコンパクトで愛らしくも見えるエンジンから、BMW単気筒モデルの歴史が始まったのです。
- 生産年
- 1925年~1927年
- 生産台数
- 855台
- エンジン形式
- 空冷OHV単気筒
- 排気量
- 247cc
- ボア×ストローク
- 68mm×68mm
- 最高出力(馬力/rpm)
- 6.5/4500
- 最高速度
- 100km/h
- 変速
- 3速
- 全長
- 2,050mm
- 全幅
- 800mm
- 全高
- 950mm
- 車輌重量
- 110kg
- フロントタイヤ
- 27インチ
- リアタイヤ
- 27インチ
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