第14回 電装系
満を持して登場した完全新設計の新型 R 1200 GS。登場するや否や、世界中のライダー達に賞賛を以って迎えられたが、プロメカニックの目にはどう映ったのだろう。今回も詳細に解説する。
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二輪車初、四輪でも珍しいフル LED ヘッドライト。日本仕様は標準装備。
ポジションランプも LED の明かりを光ファイバーに巡らすしくみ。
LED 自体の発熱は少ないが、電源回路や基板部が発熱するので、トラブルを防止するため大型のヒートシンクとファンで冷却する。
テール、ブレーキ、ウインカーすべて LED。動作状態では保安基準に合わせた色で発光する。
モード切り替えスイッチ。RAIN/ROAD/DYNAMIC/ENDURO/ENDURO-PRO から選択できる。スロットルレスポンス、ABS、ASC(トラクションコントロール)、ESA の4つの機能を調整する。
前述したコーディングプラグ。Enduro-Pro モードは無舗装路+ブロックタイヤの条件以外だとメリットがないので、あえてシートをバイクを降りてシートを外す手間をひとつ置いているのだ。一種の安全策である。
シート下右側面のサイドカバー。一本のビス固定だが、車載工具で外れる。
メインテナンスフリーのシールドバッテリーが収納される。前述したエンジン内のクラッチ・スターターモーターをはじめ、重量物は車体右側に配置されている。これは車体左のドライブシャフト~ファイナルドライブとの重量バランスを調整するためだろう。
プラス端子が奥、マイナス端子が手前に配置されているのだが、このままでは充電やジャンプスタートに使い勝手が悪い。すぐ脇にバッテリープラス直のジャンプスタートコネクターが設けられている。
バッテリーはゴムバンドで固定されており、このように横に引き出して脱着するしくみ。
スチロールの台座に上に、四輪の寒冷地仕様のようなウレタンケースでカバーされている。
ユアサの YTZ14S。従来の HA14Ah と容量は同じだがひと回り小さい。
ヒューズが装備されてアクセサリー等の電源がとりやすくなった。我々メカニックからの声が届いたのか。
おなじみのパワーソケットはメーター右側、スクリーン調整ダイヤルの下に設置された。ライダーにとっては非常に使い勝手が良い。
充電中。シールドバッテリーは過充電に注意。補助充電モードのあるトリクル式充電器がベスト。
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