第13回 ホイール・タイヤ・ブレーキ
各メディアでの好評もあり、発売以前より数多くのバックオーダーを抱えている BMW Motorrad の旗艦 K1600GTL。その K1600GTL は大きいだけのツアラーではなく、現在の BMW のテクノロジーを惜しみなく投入した文字通りのフラッグシップ。一般読者やオーナーですら見る事ができないメカニズムやメンテナンスの詳細を眺めながら、K1600GTL の本質を紹介していこう。
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フロントホイールのサイズは 3.5 × 17。タイヤサイズは 120 / 70 – 17 となる。エアバルブは前後ともに側面配置。
タイヤはメッツラーの Z8。OEM 装着されるのは、いまのところこの Z8 のみ。
リヤホイールのサイズは 6.0 × 17 で、タイヤサイズは 190 / 55 – 17。前後ともビッグバイクの標準的なサイズである。
タイヤメーカーでは同サイズ同銘柄であっても、リア用には構造体を変えた高荷重用タイプを用意する。メッツラーの場合では「C」と表記され、BMW はすべてCタイプを装着する。
指定空気圧は積載状態にかかわらず前後とも 2.9Bar。後輪は普通だが、前輪は普通 2.5Bar ぐらいなのでかなり高めの設定である。
フロントブレーキ。キャリパーはおなじみのブレンボ製対向4ピストン。ピストン径は 36 / 32mm。パッドも含め、4気筒Kシリーズとは別の専用設計。
フロントブレーキディスクはフローティングタイプで φ320mm、厚さ 5.0mm。4気筒Kシリーズと共用している。
リアブレーキキャリパーは、フローティングタイプのブレンボ製片押し2ピストン。ピストン径は 32mm / 30mm で、K1600 専用部品となる。バッドは前後で素材を変えている。
ノン・フローティングマウントのリアブレーキディスクは φ320mm、厚さ 5.5mm とリア用としては大きく、K1600 専用部品。前後とも素材はステンレススティールである。
サーボ機構を持たない ABS ユニット。フロントブレーキをかけるとリアも連動するが、リアは単独でも動作するインテグラルシステムを採用する。ホースはすべてメッシュタイプ。
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