第6回 ブレーキ
BMW 初のパラレルツインエンジン。一見して従来のFシリーズとは異なるキャラクター、サプライズともいえるプライスタグなど、各方面から注目の F800 シリーズが到着。そのメカニズムについて、メンテナンス方法も交えて世界一詳しく紹介しよう。
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ブレーキマスター。メーカーははっきりしなかったが、たぶんマグラ社製。口径は 15 ミリ。レバーにはクラッチ側と同じ造りのアジャスターが付く。
フロントブレーキマスターのリザーブタンクが妙に大きい。イタズラ防止のため、特殊ツールでなければ簡単には開けられない安全設計。ブレーキフルードは DOT4 が指定で2年毎に交換。
フロントブレーキキャリパーはおなじみブレンボ製。RやK用の BMW ロゴが入ったキャリパーもブレンボ製 (一部年式によってはトキコ) だが、細部が微妙に異なる。F650GS 同様、前後連動やサーボアシストは採用されず。締め付けトルクは 30NM。
320ミ リ直径のダブルフローティングブレーキディスク。インナーパーツは無く、ホイールに直接固定される。
ディスクも近年の BMW が採用するブレンボ社製である。同じブレンボ社のディスクを使っているのはドゥカティぐらいで、かなり少数派である。シェアナンバー1は日本のサンスター社だ。
リアブレーキのマスターシリンダー。これもブレンボ製。
フルードのリザーブタンクは見やすい位置にある。
リアブレーキキャリパーは片押しシングルピストン。パッドは F650CS と同じ部品。ディスク直径は 265 ミリ。
ホースはすべてステンレススチールメッシュでカバーされている。ABS はセットオプション車は標準装備。装備品を減らしたベーシックモデルではオプションでも設定なし。
ボッシュ社製 ABS ユニットはクランクケース上に置かれる。F800 専用小型軽量の新型で 1.5kg しかない。初期の ABS1 はシステム全体で 14kg もあったのだ。
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