K100RS 4バルブ(1989-)
- 掲載日/2010年02月15日【年式別モデルカタログ】
- ※表記はメーカー発表の年です
K100RS(1989-)
新たなKコンセプトを象徴する
未来指向のスポーツ・ツアラー
K1登場の翌年、1989年に発売されたK100RS 4valveは、1983年に登場した初期型Kシリーズ、2valveエンジンを搭載するK100RSの後継モデルという位置づけだが、実際はK1にRSの外装を仕様変えした、ハイパフォーマンスなスポーツ・ツアラーとなっている。DOHC16バルブ・エンジンを搭載するコンパクト・ドライブ・システム、マルゾッキ製テレスコピック・フロントフォーク、BMW Motorradパラレバー・サスペンション、ブレーキシステム(オプションでABS装備可能)などはK1と同様ながら、長距離走行に適したライディングポジションとスポーツフェアリングの設計や、パンク修理キットを含む豊富な車載工具、電源ソケット、タンデムを考慮した一体型シート、パニアケースの装備(日本向けには標準装備)など、より現実的なツーリング・トリムを装備。またウィンドスクリーンの上部には手動でアジャスト可能なスポイラー、ハンドガードの役割も担うミラーと一体型のウィンカー、空力特性に優れたアンダーカウルなど、長距離高速移動における快適性とスポーツ性能を両立する設計は、BMWが世界に提示する新たなスポーツ・ツアラーのコンセプトとなる。この水冷4サイクル水平直列縦置きクランク4気筒DOHC16バルブエンジンを搭載するのはK1とK100RS 4valveの2モデルのみで、その桁違いに高いパフォーマンスは後のKシリーズにも継承され、排気量を拡大したK1100シリーズへと移行してゆく。
価格・スペック
最新の車両情報に関してはメーカー公式サイトをご確認ください。
- 発売時価格(税抜き)
- 154万円171万円(ABS装備車両)
- 生産期間
- 1989~1992年
- エンジン形式
- 4ストローク水平直列4気筒
- バルブ
- 1気筒4バルブ
- 総排気量
- 987cc
- ボア×ストローク
- 67×70mm
- 最高出力
- 100ps / 8,000rpm
- 最大トルク
- 100Nm / 6,750rpm
- 圧縮比
- 11.0 : 1
- 冷却方式
- 水冷
- バルブ駆動
- DOHCカムチェーン駆動
- 気化器
- 電子制御式燃料噴射(モトロニック)燃料カットオフ機能付
- クラッチ
- 機械式・乾式単板
- ミッション
- 5速
- ギアレシオ
- 4.50 / 2.96 / 2.30 / 1.88 / 1.61
- ファイナルレシオ
- 2.81 : 1
- 点火方式
- モトロニック
- オルタネータ
- 460W
- バッテリー
- 12V-25Ah
- 全長×全幅×全高
- 2,230×875×1,260mm
- ホイールベース
- 1,565mm(空車時)
- シート高
- 760/800mm(空車時)
- 燃料タンク容量
- 22L
- 車両重量
- 259kg(満タン、走行可能状態)
- 最高速度
- 232km/h以上
- 燃費(90km/h定速走行時)
- 19.1km/L
- 燃費(120km/h定速走行時)
- 22.6km/L
- 燃料
- 無鉛プレミアムガソリン
- フレーム
- 高剛性軽量スチール製チューブ・フレームエンジンブロックをフレームの一部として使用
- フロントサスペンション
- テレスコピック・フォーク
- フロントホイールトラベル
- 135mm
- リアサスペンション
- BMW Motorradパラレバー(モノショック)アルミキャスト・シングルスイングアーム
- リアホイールトラベル
- 140mm
- 駆動方式
- シャフトドライブ
- フロントブレーキ
- BMW Motorrad ABSフローティングダブルディスク(305mm)4ピストンキャリパ
- リアブレーキ
- BMW Motorrad ABSシングルディスク(285mm)2ピストンキャリパ
- ブレーキパッド
- 焼付メタルパッド
- ホイール
- U字断面3本スポークアルミ製軽量アロイホイール
- フロントホイール
- 3.50-17
- リアホイール
- 4.50-18
- タイヤ
- チューブレス
- フロントタイヤ
- 120/70 ZR17
- リアタイヤ
- 160/60 ZR 18
Kヒャク4バルブ
1983年に登場した初期のK100(2バルブ) エンジンユニットをベースに、4バルブへ進化させた排気量987ccの水冷4サイクルDOHC4バルブ水平縦置き4気筒エンジン。1989年に登場したK1から搭載され、1990年にはK100RS-4Vにも搭載される。しかしその後のKシリーズには、この4バルブエンジンからさらに排気量を1093ccへとスープアップしたK1100シリーズへ移行したため、初期のK100シリーズ4バルブエンジンを搭載するモデルはK1とK100RS-4Vのみ。4バルブ化と同時にエンジン制御も進化し、F1の世界で培われ、4輪エンジンで成功を収めたDME(Degital Motor Electronics) をモーターサイクルとしては初めて搭載する。それによって最高出力が100psへと引き上げられただけでなく、燃焼効率の向上も図られ、パフォーマンスの向上と経済性を両立。後のK1100/K1200シリーズに搭載される『縦K』エンジンの礎となった。
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