VIRGIN BMW | K1200S(2005-) BMWバイク中古車ガイド

K1200S(2005-)

  • 掲載日/2011年03月09日【BMWバイク中古車ガイド】

K1200Sの歴史など

K1200Sの画像

最新テクノロジーでなにもかもが変わった
ハイパフォーマンスKシリーズの祖

1984年から続くKシリーズは、今回ご紹介する2005年に発売された K1200S からなにもかもすべてが劇的に新しく変わりました。K1200S に続き K1200R、K1200GT、K1200R スポーツと、相次いで仕様の異なるモデルが登場しています。

発売当初から K1200S には、電子制御サスペンション ESA を装備した仕様があり、価格は 229万9500円、ESA 無しの仕様は 220万5000円、ツートーン仕様はプラス5万2500円という設定です。日本仕様にはすべて ABS が搭載されています。発売当初はサーボアシストタイプを装備し、2007年モデルからは、前後連動機能はそのままにサーボアシスト無しの仕様に変わっています。

2009年には K1300 シリーズが登場することにより、BMW 最強モデルとして君臨していた地位を明け渡すことになります。新車時では200万円を超える価格でしてが、中古車価格は比較的入手しやすい価格帯で推移しています。販売台数の多さ、K1300S や S1000RR の登場が大きな原因です。

過不足無いパフォーマンスの K1200S が手ごろな価格で入手できるのは嬉しいことです。

K1200Sの特徴

K1200Sの画像

スタンダードで 167ps を発揮するエンジン
それに伴う最新技術が満載のハイテクマシン

K1200S にはスポーツタイプのフェアリングが装備されています。超高速走行時から制限速度を遵守した走りまで全般にわたって効果が体感出来るようになっており、スクリーンはタンクに伏せた状態でヘルメットが干渉しない形状にもなっています。また、比較的頑丈なカウルは転倒時にも割れず、内部を保護する役割も担っています。大きめのキズが付いたとしても補修して再使用することが可能です。

ポジションは、日本仕様の 790mm シートのため強い前傾姿勢にはならず、スポーツタイプとしては楽な部類になります。K1200S のギア比は、加速重視の K1200R とは異なる巡航速度重視の比較的ハイギアードな設定です。そのため街乗りのような状況では、Sの方がおとなしい印象に受け取られるようです。エンジンは、横置きになった水冷4気筒 DOHC1156cc です。S、R、GT それぞれにチューニングが異なり、Sは日本仕様であってもデチューン無しの 167ps を発揮しています。

駆動方法はテレレバーと呼ばれるシャフトドライブを採用し、メンテナンスの少なさとシャフトドライブ特有の挙動を軽減しています。フロントフォークはKシリーズ独自のデュオレバーを採用しています。一般的なテレスコピックフォークと比較しても違和感無く、軽量で高剛性、コストをかけた優れものです。

ブレーキにはパーシャリーインテグラルタイプ(レバー操作で前後ブレーキが作動)が装備されています。2005~2006年モデルまではサーボアシスト付、2007~2008年モデルまではサーボアシスト無しが採用されています。サーボ付は制動力がより強力ですが、ベテランにとっては「余計なお世話」な装備でもあるようです。

K1200Sの画像

アナログな部分も

ドライサンプ式のためエンジンオイルはシート右側下のホースで確認します。
K1200Sの画像

コックピット

クラッチフリュードはブレーキフリュードと異なり交換サイクルは10年に一度くらい。
K1200Sの画像

使い勝手は自分で調整

純正アクセサリーの中で一番装着率が高いのは、センタースタンドとサイドバッグです。

当時のカタログを見てみよう!

最強、最速、そして安全面の最高技術
BMW が導き出した“攻め”のマシン

K1200Sの画像
K1200Sの画像

中古車選びの注意点

K1200Sの画像

耐久性の高い車体構成だからこそ
プロによる高度な点検技術は必須

走行距離が3万キロを超える車輌の場合には、通常の定期点検・整備では交換しないスパークプラグ(メーカー推奨交換時期は3万キロ毎)が交換するかされたかを確認する必要があります。スパークプラグを交換するためには、フェアリングとラジエターを取り外す必要があります。ラジエター脱着時には、クーラントを抜き再度注入する際にエア抜きの作業も必要になります。そして、スパークプラグキャップにはダイレクトイグニッションコイルが付いているので、専用工具で慎重に脱着する必要があります。スパークプラグの交換作業1つとっても、専用工具と想像以上の時間を必要とします。BMW 認定中古車以外の車輌を検討する際は十分にご確認下さい。

購入の際の注意点
  • ● 複雑高度な電子部品を満載したモデルの場合は、専門店の保証付車輌を検討するのが最良です。
  • ● 社外部品が付いた車輌の場合は、車検基準や安全性、不具合を誘引する電気配線の有無を確認してください。
  • ● フルカウルの車輌は一見しただけでは内側の状態まで確認出来ないので、可能な限り確認してもらう。
  • ● 社外サイレンサーが装備されている場合は、排気ガス基準等に適合しているか確認し、適合証明も必ず受け取る。
  • ● ハンドル操作の感覚はテレスコピックタイプより若干重く感じるものですが、違和感を感じるようならば要確認です。
  • ● 電気に頼る部品が満載のため、常時快調を維持するならば、少し弱ったバッテリーは早めの交換が最良です。
  • ● タイヤは前側、ブレーキディスクは後側、ブレーキパッドも後側が早く消耗するのでしっかり確認する。
  • ● ハンドルバーはダンパーラバーを内蔵した構造のため、立ちゴケ程度でもダメージを受けることがあるので確認する。
プロフィール
山本 栄治

1960年生まれ、91年式R100GSパリダカール所有。1983年に福田モーター商会に入社して以来、BMWに携わり続けている。毎年100台以上のBMWの下取り査定や中古車販売に携わっていて経験豊富。

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